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イラクのアジズ副首相は13日、国連による大量破壊兵器査察問題について「無条件の査察受け入れは、問題の解決につながらない」と述べ、拒否する考えを改めて示した。アラブ首長国連邦の衛星テレビMBCに語った。イラクはブッシュ米大統領の国連演説を受けて「攻撃は不可避」と徹底抗戦の準備を急ぐよう国民に訴え、対決姿勢を一層鮮明にしている。
イラク衛星テレビは12日、ブッシュ大統領の演説直後、「ブッシュは愚かで、凶暴な性向をさらけ出した」と酷評。さらに「イラクは激しい攻撃にさらされるだろうが、勇敢なイラク国民の反撃によって米国も高い代償を払うことになる。イラクを攻撃すれば、世界中が不安定化することを知るべきだ」と警告した。
米国が指摘する核兵器や生物・化学兵器などの大量破壊兵器の開発について、イラクは91年の湾岸戦争直後から98年末まで続いた国連査察によってすべて廃棄されたとの主張を繰り返している。同国の支配政党バース党幹部は「ブッシュは、新事実を何も示せなかった。攻撃の口実にするため、うそを列挙したにすぎない」と批判する。
イラクが査察再開の条件として挙げるのが、査察とともに湾岸戦争直後から課されている制裁の解除だ。制裁解除という見返りなしに、査察に応じれば国家としての威信が傷つくことをフセイン政権は恐れる。
査察再開に当たって、時期や期間、場所についてあらかじめ国連とイラク側担当者が話し合う実務協議の開催もイラクは求めている。国連は取り合わないが、アラブ各国では「イラクに譲歩の用意はある」と受け止められている。「石油大国」に対する制裁の継続にも、アラブからは疑問の声が挙がっている。
イラクは今後、アラブ各国の仲介に期待を寄せながら、査察再開の受け入れを駆け引き材料に、米国の攻撃回避策を模索するとみられる。
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