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米同時多発テロから11日で1年。首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏の消息はいまだに不明だ。記者は今夏、テロ前の同氏を知る人物にアフガニスタン西部の都市ヘラートで出会った。ビンラディン氏は、自分そっくりの影武者10人を連れていたという。ただ、アフガン市民の間では、タリバンの厳しい情報統制下、ほとんどどういう人物かを知らなかった同氏のせいで、米国から空爆を受けるのは理不尽との思いが広がっていた。
ハマッドさんには昨夏の訪問時が最も印象的だった。警戒ぶりが徹底していたからだ。一行は同型、同色でナンバーまで同じにした車8台に分乗してきた。ビンラディン氏には10人のボディーガードが付いていた。「10人とも2メートル近い身長で彫りの深い顔。まゆ毛の濃さ、ひげの長さもビンラディンと同じ感じ。仕草も似せていて、誰が本物か分からなかった」
同氏の好物は牛や羊の肉を串焼きにしたカバブ。食事を出すと、11人が順番に食べた。毒見とみたハマッドさんは、最後に食べた男が本物と直観したという。
当時、同氏の演説があると、タリバン兵士が市内を回り、「演説中は商売するな」「必ず聞きに来い」などと命じた。しかし、タリバンの情報統制は厳しく、ほとんどの市民はビンラディン氏が何者か知らなかった。
ハマッドさんは「そもそもこの土地に無関係なあの男に、大多数の市民は関心がなかった。私もタリバンと親密な金持ちのアラブ人としか思ってなかった」と話した。
ビンラディン氏についてはこれまで、仏国防相やパキスタンのムシャラフ大統領らが死亡説を語っている。半面、目撃情報や海外逃亡説も相次ぎ、4月上旬にはパキスタン国内にいたとの未確認情報があった。アルカイダのスポークスマンは6月下旬、中東のテレビ局を通じ、ビンラディン氏が健在であることをアピール。8月下旬にはイスラム圏のインターネットサイトが「ビンラディン氏が米国に対する聖戦の継続を呼びかける自筆の書簡を入手した」と報じたが、真偽は確認されていない。