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09/07 16:09 死後1年、高まる評価 アフガンのマスード氏 外信60
共同
アフガニスタンでタリバンとの戦いを率いたマスード元国防相が
暗殺されてから九日で一年。その存在感は薄れるどころか、人気や
評価はますます高まっている。
殺されたのは米中枢同時テロの二日前で、タリバンと親密な関係
にあったウサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダの犯行との
説が強まっている。
タリバン政権は米軍の攻撃で崩壊したが、マスード氏は今年四月
にアフガン暫定政権(当時)から英雄の称号を贈られたほか、首都
カブールには同氏の名を冠した通りや広場も登場。
タジク人のマスード氏は北部パンジシール渓谷を拠点に、一九七
九年に侵攻した旧ソ連軍とのゲリラ戦を展開、勇敢な戦いぶりで「
パンジシールの獅子」と呼ばれた。九七年に結成された反タリバン
勢力、北部同盟の国防相となったが、昨年九月にジャーナリストを
装ったアラブ系の男の自爆テロで暗殺された。
旧北部同盟関係者の間ではカリスマ的存在だ。九二年から同氏の
報道官を務めたアブドラ外相は「彼ほどアフガンの将来を思った人
はいない」と断言する。
「多くの指導者が安全な国外にいたが、彼は生涯の半分以上を現
場で部下と一緒に戦うことに費やし、同時に人々に教育や医療を行
き渡らせようと腐心した。傑出した指導者と一緒に仕事ができたこ
とを誇りに思う」と話しながら、外相は目に涙を浮かべた。
人気はタジク人や北部同盟関係者の間にとどまらない。カブール
では南部出身のパシュトゥン人が経営するレストランや商店でもマ
スード氏の写真を掲げているのが目立つ。
市場で映画俳優らの写真やポスターを売るサルワルさん(20)
=パシュトゥン人=によると、人気はカルザイ大統領やザヒル・シ
ャー元国王、インドの女優らを上回り、一日に四十枚ほどの写真が
売れる。
サルワルさんは「長年、国のために戦って外国人に殺されたとい
う点が、民族の違いを超えてアフガン人の心の深いところに響く」
と説明する。
「決して誇張ではなく、彼がいなかったらタリバンとアルカイダ
は五年前に簡単にアフガンを支配し、世界の歴史が変わっていたは
ずだ」。アブドラ外相は業績を強調した。(カブール共同=本蔵一
茂)
(了) 020907 1609
[2002-09-07-16:09]