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09/05 16:50 「第3次紛争」に突入か チェチェンの戦闘が激化 外信59
共同
ロシア南部チェチェン共和国で連邦軍と戦闘を続けている武装勢
力の動きが活発化、泥沼の紛争は「第三次」(独立新聞)に突入し
たとの見方が広がり始めた。一年半後に迫った大統領選をにらみ、
プーチン大統領は難しいかじ取りを迫られそうだ。
連邦軍に衝撃を与えたのは、八月十九日に首都グロズヌイ近郊で
起きた史上最悪のヘリコプター墜落事故。武装勢力の地対空ミサイ
ルによって兵員輸送中の大型ヘリが撃墜され、二○○○年八月の原
子力潜水艦クルスク沈没事故と同数の百十八人が死亡した。
同三十一日には、共和国西部でも連邦軍ヘリが撃墜され二人が死
亡。相次ぐ撃墜事故は、武装勢力が今なお十分な装備を持っている
現実を見せつけた。
プーチン大統領は首相就任直後の一九九九年九月に「テロリスト
との戦い」を掲げて第二次チェチェン紛争を開始。「強いロシア」
を渇望していた国民の心をつかみ、大統領選で圧勝した。
その後チェチェンに連邦直轄の行政府を置き、今年十二月には新
共和国憲法の住民投票を計画。同時に連邦軍の段階的撤退を進め、
第二次紛争に名実共にピリオドを打ちたい考えだ。
しかしゲリラ戦に徹した武装勢力の抵抗はやむ気配がない。連邦
軍側の犠牲者は今も連日増え続け、この三年間で約四千五百人に達
している。
兵員輸送をヘリに頼るのも陸路の移動があまりに危険なためで「
連邦軍にとってチェチェンに安全な場所はない」(軍事筋)状態。
政権の唱えるチェチェン復興は砂上の楼閣だ。
隣接するグルジアが武装勢力の温床になっているとして、プーチ
ン政権がグルジアへの批判を強めているのも、チェチェン政策の手
詰まりを裏付けている。米国はグルジア領へのロシア軍機の空爆を
強く批判、米ロの協調関係にきしみをもたらしている。
またロシアのメディアは、路線の違いから分裂していた武装勢力
の強硬派幹部が最近、マスハドフ共和国大統領の下に再結集してい
ると報道。事実であれば第二次紛争の発生以降初めてのことで、武
装勢力が地上戦など大規模な反撃を仕掛ける可能性もある。
ロシアの軍事評論家フェリゲンガウエル氏は「結局紛争は終わっ
ていないのだ。ヘリ撃墜は(武装勢力による反撃の)最初の一撃に
すぎず、紛争は少なくとも今後二年以上続くだろう」と警告してい
る。(モスクワ共同=有田司)
(了) 020905 1649
[2002-09-05-16:50]