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(回答先: 能登沖不審船、北朝鮮籍示す旗〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 05 日 16:16:25)
政府内部の主導権争いなのか、日本の対朝外交の腹を探りにきたのか−。能登半島沖の日本海に4日、突如現れた北朝鮮工作船とみられる不審船。17日の日朝首脳会談前という極めてデリケートな時期だけに、挑発的行為に不気味さが漂う。公安当局では「主導権争いとも絡み、対日外交の軟化路線に反発した軍の一部のハネ返りではないか」と分析している。
今回の不審船については、防衛庁が事前に北朝鮮工作船のものと酷似した電波を傍受していたほか、船尾に「観音開き」の扉があるなど、外観も過去の北朝鮮籍の不審船に酷似している。
米国側が防衛庁に対し、北朝鮮の工作船基地がある清津などから消えた工作船があることを示す偵察衛星写真を提供したとの極秘情報もある。
4日午後、海上自衛隊の哨戒機P3Cが確認した不審船は、日本の排他的経済水域(EEZ)近くの公海上におり、巡視船が監視する前を朝鮮半島方面に向かっていった。5日には日本の防空識別圏を越えた。
外交筋は「観音開きの扉など、上陸に必要な小船を乗せていた可能性もある。国の外交政策が末端まで浸透しておらず、外貨獲得の覚せい剤密輸やスパイ活動など、通常の工作活動の一環とも考えられる」とみる。
一方で、首脳会談前だけに、「日本がどれだけ強硬な外交姿勢を貫くか−の判断材料とするため」というのは、軍事アナリストの小川和久氏。
「小泉純一郎首相の訪朝を成功させたい日本に対し、拉致問題や昨年12月の不審船事件など、懸案事項での日本の『腹の固め具合』を見るためのジャブではないか」
奄美大島沖に沈没した不審船引き揚げで、官邸サイドが訪朝後の先送りを一時画策したり、「首相は『首脳会談に政治生命を賭ける』とはいっていない」と修正するなど、小泉首相の弱腰姿勢に批判が出ている。
今回の不審船でも、外務省幹部が「あまりにもタイミングが悪い。EEZに入ってくるな、と祈っている」と語るなど弱気な態度が見える。防衛庁側も「深追いするな」と指示したという。
公安当局は「北朝鮮の政府内、特に統一戦線部と外務省での主導権争いの中で起きた牽制(けんせい)だ」とみる。
このウラには、朝鮮労働党と表裏一体で、対南(韓国)など国際工作を主務に対日工作を担う工作機関「統一戦線部」から最近、工作の責任窓口を外務省に一本化した政策転換が挙げられる。
統一戦線部を統率するのは、金正日総書記の「側近中の側近」である金(キム)容淳(ヨンスン)朝鮮労働党書記である。
「2人は金総書記の信任を争う間柄といわれ、最近、確執があるとの情報もある。統一戦線が政府内での主導権を失いつつあるなか、今回の不審船は統一戦線側と通じた軍のハネ返り分子による強硬路線の一環ではないか」(公安当局者)
軍内部には、米ブッシュ政権がイラクを攻撃したあと、同じく「悪の枢軸国」と名指しした北朝鮮を攻めるのではとの危機感があるのも確か。
サッカーの日韓W杯開催中に、冷水を浴びせるように、北朝鮮が黄海で韓国軍と交戦した例を挙げるまでもない。
経済危機で「実利主義」へと大きく舵(かじ)を切る金総書記だが、軍部との軋轢(あつれき)も垣間見える。
拉致、戦後補償など難問を抱える対日外交だけに、小泉首相の訪朝も一連の不審船問題も一筋縄ではいきそうにない。