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09/04 15:42 極東に中国人労働者が急増 ロシア人減少に懸念 外信52
共同
ロシア極東で近年、中国人労働者が急増、ロシア側は警戒感を強
めている。プーチン大統領も八月二十三日、ウラジオストクでの極
東の地方・州知事らを集めた会合で「極東への移民によってロシア
人が労働市場から締め出されている」と述べ、名指しを避けながら
も中国人出稼ぎ労働者の流入に強い懸念を表明した。
背景には、経済不振や冬の燃料不足などからロシア人が欧州部な
どに移住、極東でのロシア人の人口が減少している一方、中国人労
働者の増加で「中国人が多数派となる都市も出かねない」とのロシ
ア人住民の潜在的な不安がある。
ウラジオストクから車で北に一時間ほどの町ウスリースク。毎日
約二万五千人の買い物客が訪れる通称「中国人市場」では、中国の
商店街に迷い込んだような錯覚を覚える。多くの中国人商人が小さ
な店舗を構え、衣類から食料品まであらゆる商品をウラジオストク
周辺から来るロシア人に売っている。
買い物に来たロシア人の女性は「品質は多少悪いが、とにかく安
いのが魅力」と話す。
商品の大半は、一定量までの荷物は「身の回り品」として関税が
かからない規則を利用した「担ぎ屋」と呼ばれる中国人が中国から
運び込んだものだ。担ぎ屋は車や列車で何度も中ロの国境を移動、
商品を運ぶ。
極東ではこうした商売を営む中国人が急増。ロシア内務省の資料
によると、現在では十一万人以上いる。また、森林伐採や農業に従
事する中国人は一万五千人以上に上る。
しかし、この数字は合法的にロシアに入国、滞在している人の数
で、密入国または査証期限が切れた後も不法滞在する中国人の実数
は把握できておらず、過去二年間で延べ百五十万人に達するとの推
測もある。
一方、極東では一九九一年から約百二十万人のロシア人がロシア
のほかの地域に移住するなど人口減少が続く。特に北部で減少が激
しく、マガダン州ではこの間、57%の住民が故郷を後にした。
こうした事情を背景に、このほど訪中したカシヤノフ・ロシア首
相も中国人密入国者を取り締まるよう中国側に要請。ロシア政府は
中国人など外国人労働者の数を制限することも検討しているが、中
国の反発も予想され、即座に規制することは難しい状況だ。(ウス
リースク共同=太田清)
(了) 020904 1541
[2002-09-04-15:42]