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(回答先: 地図をみましょう。 投稿者 Ddog 日時 2002 年 9 月 03 日 12:18:04)
あと、仮にヨルダンを粉砕してイラクに攻め込んでもイスラエル陸軍にはバクダットまでの補給線を維持するだけの力はない。
だいたいイスラエル陸軍の主力戦車のメルカバからして機動性を重視した設計ではなく、速力を犠牲にして搭乗員の生存性を重視した設計になっている。(これは人口が極めて少ななく、成人男子の大多数が予備役として普段経済活動に従事しているイスラエルにあっては当然の思想だ)
イスラエル陸軍の装甲部隊は、旧ナチスのドイツ国防軍や旧ソ連軍の同種の部隊のように、その機動力を活かして、進路上の障害を迂廻して、敵の後方に回って補給線を分断し、これを包囲殲滅するという騎兵的運用ではなく、圧倒的な数で四方から攻め寄せてくる敵を、岩陰などに隠した戦車でアンブッシュし各個撃破するという戦術であり、(この点では敗北間近のドイツ国防軍がケーニヒスティーゲルを開発した思想に似ている。)陸軍兵力の全てがこれを目的としてシステム化されている。(あと国内の治安維持と)
このような軍隊は、仮にアメリカとの共同作戦であってもとてもとてもイラクまで攻め込むことはできない。
仮にそれでも、アメリカと共にイラクを攻撃したとしよう。すると全アラブは聖戦の大義を手にすることになる。サウジやエジプトやシリアが留守中のイスラエルを攻撃することになる。これではとても勝利などおぼつかないどころか、国が滅びる。シャロンがいくら戦争狂だからといって、いくらなんでもそんな莫迦な真似をする筈がない。
イラクの方から先に手を出してくれるなら、別だが、その場合にはイラクがNBC兵器を使った時点で国際世論はイスラエルの行動を全面的に肯定するだろうから、それを機会にイスラエルはイラクを核攻撃して無人地帯にしてしまえばよいのである。風向きからいってイラクを核攻撃しても死の灰はイスラエルには降らない。