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(回答先: 米軍駐留で一変した勢力図 中央アジアの強権体制認知 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 8 月 29 日 20:07:56)
08/29 16:40 完ぺきな「自給自足」態勢 キルギスの多国籍軍基地 外信48
共同
東京ドーム約三個分に相当する約十三万平方メートルの広大な敷
地に二百三十張り以上の大型テントが並ぶ。空調設備が完備、内部
は快適―。米中枢同時テロ後、アフガニスタンでの反テロ作戦の後
方支援のため、キルギスの首都ビシケク近郊にあるマナス空港に隣
接して多国籍部隊の新基地が出現した。
米国、フランス、韓国など八カ国の千九百人の部隊が展開するが
主力は米海兵隊。敷地内には映画館、インターネットカフェ、フィ
ットネスルーム、理髪店、スーパーマーケットなど、ありとあらゆ
る施設が設けられ、基地所属の消防隊や歯科医院、土産物店まであ
って基地外に一歩も出ることなく生活できる。
土産物店では地元の女性が、笑顔で伝統的な木彫りの人形を見せ
てくれた。電気も基地内の発電施設で賄う完全な「自給自足」態勢
。
基地建設に当たって昨年十二月、米国はキルギス政府と「部隊駐
留は当面一年間。アフガンでの反テロ作戦期間に限る」との協定を
結んだ。作戦が終了すれば基地を撤収した上で、部隊は撤退しなけ
ればならないはずだが、充実した基地の設備を見ると、駐留が短期
間で終わるとは思えない。
基地に隣接するマナス空港では、貨物機や戦闘機のための駐機場
拡張工事を行っており、駐留長期化の見方を裏付ける。アカエフ・
キルギス大統領は九月に訪米するが、ブッシュ米大統領との会談で
十二月に期限が切れる駐留期間延長問題が議論されるとの見方が強
ある専門家は、米軍駐留の狙いの一つが「対中国」にあると語る
。基地は中国国境までわずか約二百五十キロ。米軍が中国への軍事
行動に使用するかどうかはともかく、その存在自体が中国への圧力
になるというわけだ。
一方で、米軍駐留はキルギスで思わぬ反応を招いた。駐留が決ま
った昨年十二月、キルギスの街頭で「米国は中央アジアを去れ」と
呼び掛けるビラが出回った。ばらまいたのはヒズブアッタハリル(
イスラム解放党)のメンバー。
この団体は中央アジア全域のイスラム統一国家樹立を目的とする
原理主義組織で、キルギスのほかウズベキスタン東部やタジキスタ
ンで台頭。最近活動を活発化させている。
このため米軍駐留長期化が「民衆の間の民族意識を刺激、原理主
義運動への支持を増やす要因になりかねない」(キルギス公安当局
者)との懸念が強まっている。(ビシケク共同=太田清)
(了) 020829 1639
[2002-08-29-16:40]