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【モスクワ26日=古本朗】ロシア極東地域に滞在中のプーチン露大統領は26日、海軍の全艦隊で大規模演習を再開する意向を宣言した。タス通信が報じた。
露海軍は、2000年8月に北洋艦隊の原子力潜水艦クルスクが演習中に沈没した事故で、装備の質や将兵の練度の低下をさらけ出し、深刻な打撃を受けた。今回の大統領の「大規模演習再開」宣言には、海軍が“クルスク・ショック”から立ち直り、再び海洋でのプレゼンス主張に乗り出す構えを内外に誇示する狙いがある模様だ。
大統領はこの日、ウラジオストクに本拠を置く太平洋艦隊の巡洋艦「シャポシュニコフ元帥」を視察した際、今月、カスピ海で行われた大規模演習に言及。カスピ小艦隊を中心に、艦艇約60隻、航空機約30機、将兵約1万人が動員された同演習について、「カスピ海では、(旧ソ連時代を含め)過去20年で前例のないもの」と称賛した上で、「今後、同様の演習が太平洋艦隊を含む、他の艦隊でも実施される」と明言した。
大統領は、現在のロシアにとり、演習に伴う長距離航海は財政上の困難を伴う点を認めながらも、「われわれは、海軍の運用態勢を以前の水準まで回復させたばかりでなく、カスピ海で非常に大規模な演習を行えるところまで高めた」と強調した。
だが、当地の軍事筋の間では、実際には、艦艇の老朽化といった現在の露海軍の弱点は根本的に解消しておらず、「宣言通りに大演習が次々と実施されれば、新たな悲劇につながりかねない」との懸念も強い。
(8月26日19:53)