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8/20 更新号 ウソで固められた日米海戦の戦果 名前: マッド・アマノ [2002/08/20,21:44:39]
NHKスペシャル(再放送)「幻の大戦果・台湾沖航空戦の真相」(8月19日深夜12時15分~1時20分)を見た。
1942年(昭和17年)の夏、フイリピンの北方、台湾沖の日米海戦を振り返って、いかに大本営と前戦部隊との連絡が悪かったかを紹介している。しかも、海軍と陸軍が相互の立場を譲らず戦略らしいものはまったく無かった。圧倒的な戦力を誇る米軍に対抗すべく魚雷を積んだ戦闘機を夜間に飛ばして攻撃をかけるのだが低くたれ込めた雲のために照明弾が有効に働かない。暗い中をしかも低空飛行しながらまさに当てずっぽうに発射するからほとんど命中しない。撃ち落とされるのが恐いからほうほうの体でUターンする。敵艦に与えたダメージの見極めなどは出来ない。にもかかわらず「大破せり」とか「撃墜せり」という誇大というより虚偽の報告を大本営に送信する。これに疑問を抱いた参謀もいたが無視された。米軍が上陸するという情報に対して自軍の戦力を考えずに「玉砕せよ!」と精神論へと転嫁する。すでに食糧が絶えて飢えに苦しんでいる兵士に銃をとれ、と命令することは地獄へ堕ちろ!という意味とまったく同じだ。犬死にを余儀なくされた兵士たちは死んでも死にきれなかったにちがいない。
この海戦の模様を報じた新聞が私の手元にある。数年前に91歳で他界した親父が戦時中の「読売報知」を保存していたのだ。徴兵検査の時の視力検査を「良く見えないのでありますっ!」とやって徴兵を逃れた男だ。戦争で命を落とした方々には申し訳ないが親父にとっては一生一大の大芝居だった。
さて、その新聞だが今から丁度60年前の1942年8月10日である。見出しを見てみよう。右から左に「米英連合艦隊と輸送船団潰滅」とあり、タテには「ソロモン海戦に凱歌揚がる」「軍艦17隻、輸送船11隻屠る」と。左の方には「白昼堂々海鷲で襲ひ 夜間粛々我艦隊挑む 豪州より北上の機先を制す」とある。さも誇らしげに敵艦の3隻の写真と撃沈した戦艦の種類を列記している。当時、これに疑問を抱いた国民は皆無だっただろう。「欲しがりません、勝つまでは」とか「鬼畜米英」などという政府が作り出したスローガンを新聞が連日、書き立てた。ところが、これらの戦果はほとんどが「ウソ」だったのだ。
現在の日本の政府と中央官庁を見てみよう。体質はまったく変わっていないじゃないか。各省庁同士の連絡はないばかりか省益と天下りだけを考えているという「堕落体質」なのだ。