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カシミール地方をめぐる印パ間の緊張が再びやや高まってきた。24日にはイスラム過激派の無差別テロで、民間人12人が射殺された。インド訪問を終えてパキスタン入りしたアーミテージ米国務副長官は24日、ムシャラフ大統領と会談、自制を訴えた。
インドが支配するジャム・カシミール州では9月16日、24日と10月1日、8日に州議会選挙が予定されている。ここへきて、選挙に反発するイスラム過激派によるテロ攻撃が活発化してきた。
24日には同州ジャム地方でイスラム過激派と見られる武装グループが、女性3人を含む村民12人を無差別に射殺するテロ事件があった。
インド側は、パキスタン側から越境して侵入するイスラム過激派が最近増えていると指摘。パキスタンが越境封じ込めの約束を守らずに過激派を背後で支援し、選挙を妨害しようとしていると非難している。
一方、パキスタン側は23日、インド空軍が停戦ライン(実効支配線)を越えてカシミール北部を5回空爆したと非難、これを真っ向から否定するインド側と心理戦のような舌戦を激化させている。
同副長官は24日、パキスタンのハク外務担当相、ムシャラフ大統領と相次いで会談、印パ緊張緩和への努力やアルカイダ掃討作戦への一層の対米協力を求めた。
ニューデリー滞在中の23日には、インドのフェルナンデス国防相らと会談。インド側は過激派の越境増加を強調して、パキスタンへの圧力を強めるよう求めたものとみられる。
同副長官はムシャラフ大統領との会談後、記者団に対し、「越境行為はある」としたが、「パキスタンは支援していないと明言している」と語り、両国に自制を訴えた。また、「われわれは解決を押しつけることはできない。できることは手助けだけだ」とも語り、直接対話を実現できずにいる両国に歩み寄りを求めた。
パキスタンの有力紙ニューズは、9月の国連年次総会の場で、ブッシュ米大統領が印パ両首脳と個別に会談し、緊張緩和を働きかけることで、米国の得点をあげようとしていると報道。副長官の印パ訪問について、その根回しのためとしている。
(22:07)