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6月、国際機関視察
関係改善ねらう
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が薬物の違法国際取引を監視する国際麻薬統制委員会(INCB)の調査団を六月に初めて受け入れていたことが明らかになった。北朝鮮は日本などへの覚せい剤密輸事件への関与が取りざたされてきた。調査団受け入れは、周辺国との関係改善を意図した動きとみられる。
INCBは医療や研究に必要な麻薬などの薬物や材料が違法取引に流出することを防ぐ「薬物三条約」に基づき、加盟国の条約履行状況を監視する機関。国連の経済社会理事会で選出された十三人の専門家で構成する。
複数の国連筋によると、INCBは六月十二日から十四日まで、北朝鮮国内の税関や警察、司法当局など薬物に関係する機関を視察。関係者から条約の履行状況について説明を受けたという。薬物三条約の加盟国でもある北朝鮮はここ数年、INCBとの接触を続けてきたが、調査団の受け入れには至っていなかった。
INCB事務局は日本経済新聞の取材に対し、同期間の調査団の北朝鮮入りを認めたうえで、目的や成果については「薬物三条約で定められた守秘義務があるため、次回の年次報告までは明らかにできない」としている。(ウィーン=高坂哲郎)