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北朝鮮による日本人拉致容疑で、警視庁は31日、昭和55年6月、大阪市の中華料理店店員、原敕晁(ただあき)さん当時(43)を拉致した実行犯の北朝鮮工作員、辛光洙(シングァンス)元服役囚(73)について旅券法違反容疑などで逮捕状を請求するとともに、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する方針を固めた。政府が認める拉致容疑8件11人で国際手配するのは初めて。辛元服役囚はすでに北朝鮮に戻っているが、北朝鮮側の対応が注目される。
警察当局の調べによると、北朝鮮の工作船で日本に密入国した辛元服役囚は55年6月、配下に取り込んだ在日朝鮮人ら3人と、大阪・鶴橋の中華料理店に勤めていた原さんを「新しい仕事を紹介する」と持ち掛け、宮崎・青島海岸から工作船に乗せて北朝鮮に拉致した疑い。
辛元服役囚はその後、再度、日本に密入国し、原さん名義の旅券や運転免許証を取得=同右。日本人「原敕晁」に成りすまし、自衛隊の情報収集をするなど工作活動を続けていた。原さん名義の旅券で、韓国に入国した60年2月、国家保安法違反(スパイ活動)で韓国当局に逮捕され死刑判決を受けたが、その後、減刑され、平成11年末に恩赦された。
12年6月の韓国の金大中大統領と、北朝鮮の金正日総書記が会談した南北首脳会談で、北朝鮮側は辛元服役囚を含む、政治的転向を拒否して服役した「非転向長期囚」の送還を要求。金大中大統領の太陽政策で、同年9月、辛元服役囚ら63人が北朝鮮に戻っている。