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07/27 16:27 君主制復活が最終目標 元ユーゴ王国皇太子 外信50
元ユーゴスラビア王国皇太子で、昨年半世紀以上に及ぶ亡命生活
からようやく帰国したアレクサンダル・カラジョルジェビッチ氏に
君主制復活の可能性も含め、ユーゴの将来を聞いた。(ベオグラー
ド共同=小林義久)
―帰国後の印象はどうか。
「亡命中、共産政権が永久に続き、父のペータル二世や祖先らが
住んだこの宮殿を見ることはないとあきらめていただけに感無量だ
。しかし故チトー氏、ミロシェビッチ前大統領がこの宮殿に住んで
いた間に紛失した宝物も多い。歴史の証人でもある宮殿はできる限
りそのまま保存し、市民に一般公開するつもりだ」
―ユーゴに君主制を復活させるつもりか。
「私にとっての最終目標だ。ユーゴは共産政権崩壊後、十年に及
ぶ内戦の時代を経て、今こそ、平和と安定が求められている。セル
ビア人は伝統と家族主義を重んじる民族なので君主制は国家の統一
には最適だ。君主制の下で国を発展させているスペインや日本は良
い手本だ」
―ユーゴは年内にも新国家連合セルビア・モンテネグロに改編さ
れるが。
「どのように展開するのか、今しばらく見守る必要がある。しか
し新連合ができてもセルビア人の意識は変わらない。最新の世論調
査では20%の国民が君主制を支持しているが、実際にはもっと高
いのではないか。君主制復活を支持する政党もある。ルーマニアや
ブルガリアの旧王族とも連絡を取り合い、政治家への働きかけや慈
善運動を通じて、この考えを広めていくつもりだ」
【略歴】アレクサンダル・カラジョルジェビッチ氏 1945年
7月に亡命先のロンドンで誕生。ユーゴ領内で誕生した者しか王位
継承者になれないとのユーゴの伝統のため、当時のチャーチル英首
相が滞在先のホテルの一室をわざわざユーゴ領であると宣言した逸
話がある。英軍士官学校卒業後、7年間英軍勤務。除隊後は実業家
に。57歳。
(了) 020727 1626
[2002-07-27-16:27]
07/27 16:04 東欧で旧王族の帰国進む 民主化で復権、政界入りも 外信49
旧共産政権下で国外追放され、亡命生活を送っていた東欧諸国の
旧王族が最近、故国の民主化進展に伴い、没収された資産を取り戻
して、帰国を果たす例が相次いでいる。
昨年来、ユーゴスラビアとアルバニアで旧王族一族が帰国。ルー
マニアでも旧王族への資産返還などが進んでいる。
ブルガリアでは昨年、元国王シメオン二世が政治活動を開始、新
党を率いて議会選に勝利、首相に就任した。王政復活も視野に政治
活動への意欲を見せるケースも少なくない。
東欧は元来が民族主義色の強い地域。各国民の旧王族への愛着も
強いといわれるだけに、帰国後の動向は注目を集めそうだ。
第二次世界大戦前、東欧にあった王国はブルガリア、ルーマニア
、ユーゴスラビア、アルバニアの四カ国。しかしナチス・ドイツな
どの侵略や戦後の共産政権樹立で王政は廃止され、亡命を余儀なく
された。
一九八九年の東欧革命後に、復権の動きがみられたが、政治・経
済の混乱もあり帰国は困難な状態が続いていた。
しかしここ数年、民主化の進展もあって、政治、経済が安定し、
国民が民族統合のシンボルでもある旧王族の帰国を容認する動きが
出始めた。
昨年四月にはルーマニア政府が、旧共産政権がミハイ元国王から
接収した城などの資産の返還を発表、イリエスク大統領が元国王を
食事に招くなど和解を進めた。
ユーゴでも昨年、連邦政府がベオグラードの宮殿の返還を決定。
同年七月にはユーゴ王国の元皇太子、カラジョルジェビッチ氏が帰
国。またことし六月にはアルバニアで議会の承認を得て、故ゾグ一
世の息子レカ・ゾグ氏が六十三年ぶりに帰国を果たした。(ベオグ
ラード共同=小林義久)
(了) 020727 1603
[2002-07-27-16:04]