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米が対テロで大統領権限を大幅拡大、政策発表へ(読売新聞) 投稿者 えーてる 日時 2002 年 7 月 16 日 22:43:02:

【ワシントン16日=林路郎】ブッシュ米大統領は16日、テロに対抗するため、治安向上を目的に軍の積極的な国内展開を可能にする法改定や、テロリストの行動を実践的に研究する部署の新設などを盛り込んだ、包括的な対テロ政策を発表する。ただ、テロ対策を名目に、大統領権限を大幅に拡大するものになると見られるだけに、11月の中間選挙を控え、軋轢(あつれき)が目立ち始めた大統領と議会の関係を悪化させる可能性もある。

 ブッシュ政権高官から入手した文書をもとに米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)などが同日付で報じたところによると、この政策は、国土安全局が同局発足以来、8か月間以上にわたって検討してきた。

 対テロ政策の目的は、〈1〉テロ攻撃に対する弱点の補強〈2〉予防強化〈3〉損失を最小限に抑えるとともに、速やかに復興にあたる体制づくりの三つ。具体的には、同局を格上げして設置する方針の「国土安全省」内に、諜報(ちょうほう)員で構成する「諜報脅威担当部」を設置。テロリストと同様に新たな標的への攻撃計画を立て、テロ防止策を研究する。

 また、軍の国内展開を厳しく規制する現行の国内法についても、「徹底的な見直しを要する」としている。

 さらに、幹線道路やデータベース、エネルギー関連施設など官民双方の最重要施設リストや、これらを防衛する秘密計画の作成の必要性を訴えている。このほか、各州の運転免許証に連邦一律の基準を策定することや、国際コンテナの検査強化などを盛り込んでいる。

 しかし、野党の民主党が多数を占める上院は、大統領が昨年9月の同時テロ以降、「戦時」を名目に議会軽視の姿勢を続けていることに不快感を抱いている。同紙は、国土安全省設立など省庁再編計画についても、「構想が壮大過ぎて非現実的」などと、議会の共和、民主両党から批判がでていると伝えており、「(今回の政策が)現計画通りに施行されるかは疑問だ」としている。(読売新聞)
[7月16日22時16分更新]

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