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07/07 15:06 古代都市遺跡が水没か イラクでダム計画 外信23
【ロンドン7日共同】七日付の英紙サンデー・タイムズによると
、古代オリエント最初の世界帝国、アッシリア帝国の中心都市アッ
シュールの遺跡が水没するダムの建設をイラクが計画しており、考
古学者は「学術的に近代最大級の惨事になる」と警告している。
アッシュールは帝国形成の基礎となった都市。紀元前十四世紀後
半から同八八三年まで約五百年間も帝国の首都として繁栄し、その
後も宗教的な中心地だった。
十九世紀半ばから遺跡の発掘が始まったが、三十数カ所の神殿の
うち発掘されたのはわずか三分の一にすぎず、未発見の美術品など
も多いとされる。
ダム計画では、アッシュールを含むバグダッド北方のチグリス川
流域に、長さ約三十キロに及ぶ貯水池を造成。一部の基礎工事は既
に始まっているという。
三年連続で干ばつに見舞われたイラクは、上流のトルコに水資源
の多くを取られているとしてダム建設を計画。しかし一方で、遺跡
を守るために国際社会が代替策を見つけてほしいとも呼び掛けてお
り、米国の武力行使が予想される中、゛遺跡外交″を孤立回避の手
掛かりにしたい思惑もありそうだ。
国連環境計画は昨年、メソポタミア文明発祥の地として知られる
「肥沃(ひよく)な三日月地帯」に属するイラク南部の大湿地帯の
大半が、フセイン政権による排水設備建設などで消滅したと発表。
長引く国連制裁で専門家の目が届きにくくなった環境や学術が犠牲
になる例が目立っている。
(了) 020707 1505
[2002-07-07-15:06]