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『亜空間通信』287号(2002/06/27)
【有事法反対などチセエ今こそ自衛隊と称する世界第3位の軍隊廃止の絶好の機会】
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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!
またもや、欺瞞に満ちた「有事法制反対」の字句を含む電子手紙が転送されてきたので、一応開けてみると、「有事立法に反対!地方議員の共同アピール」などと称する電網宝庫の案内がある。偉っそうにそっくりかえって欺瞞だらけの「中央政党」とやらに比べると、「地方議員」の方がましかもしれない。覗いてみると投稿も可能になっている。そこで、これまでの記事を抜粋改訂増補して、整理し直し、投稿にも使えるようにし、以下の緊急警告を発する。
緊急警告:ためらうなかれ。右顧左眄するなかれ。
最初から腰の引けた及び腰で掛け声だけ、体制の補完物と化した「偽の友」の政治屋の商売宣伝、「有事法制反対」運動に騙されず、この種の「偽平和運動」を呼び掛ける連中の正体を暴け。
では、「偽」ではない真の平和主義の主張とは何か。
今こそ、軍備全廃、自衛隊と称する世界で第3位の規模の軍隊の廃止を堂々と主張し、真の意味で日本の現行憲法に合致するばかりでなく、歴史の教訓に学ぶ「干弋無用(釈迦)」「防御用の武器(たて)も攻撃用の武器(ほこ)も必要ない」時代の実現へと一気に飛躍すべき絶好の機会なのである。
「偽の友」の政治屋の商売人どもは、自ら意識すると否とにかかわらず、この基本的な状況の認識を曇らせる役割を負った体制維持の猿芝居の脇役、別働隊でしかない。
私は、何度も繰り返すが、2002年6月1日に、『亜空間通信』264号(2002/06/01) 【猫も杓子も有事法制反対で石油使い放題飽食泡沫日本偽善系左翼の振りっ子醜状】を発した。
私は、もちろん、「有事法制」と呼ぼうと「戦時立法」と呼ぼうと、その種の法律の制定には当然、反対である。それどころか私は、単に戦争だけではなく、あらゆる暴力と抑圧にも反対である。その上で、現下の核心的な問題点、組織および個人の評価の試金石は、「相対的重要性」の認識のあるなしであると主張している。
大事な時に相対的な力点が狂うと、「見当違い」、「生兵法は怪我の源」、「贔屓の引き倒し」となる。基本はあくまでも戦争反対であり、軍備反対でなければならない。この横綱相撲の「ぶちかまし」の基本的な構え抜きに、最初から腰が引け、及び腰、屁っぴり腰で、掛け声だけの「反対」運動に対しては、その本音を見抜き、その運動の基本姿勢に反対を表明することが、重要かつ不可欠なのである。
「偽の友」の正体を見抜けずに騙されっ放しの烏合の衆では、とうてい勝ち目がないのである。しかも、「反対」の本音が、実は別ともなれば、なおさらのことである。
以下、いささか厳しいが、「有事法制反対」を掲げる組織と個人に、わが通信の抜粋改訂増補版を届ける。
『亜空間通信』271号(2002/06/16)「干弋無用(釈迦)」抜粋改訂版
【相対的重点を無視し有事法制反対と正当防衛権主張の矛盾を偽る平和商売の厚顔】
私はすでに今から15日前、『亜空間通信』264号(2002/06/01) 【猫も杓子も有事法制反対で石油使い放題飽食泡沫日本偽善系左翼の振りっ子醜状】を発した。
私の論旨を分かりやすするために、もっと具体的に言うと、これは、欺瞞と偽善
だらけで鈍感で厚顔無恥な自称平和主義者どもの愚劣さに対しての、自らが長年受け
続けた被害の告発でもある。怒りを込めた告発なのだから、ちと言葉が厳しくなるのは、やむを得ない。
もっと簡単に言うと、「有事法制反対」運動とやらは、逃げ腰の偽善もいいところで、今の今、進行中のアフガニスタン侵略とパレスチナ侵略には真っ正面から抗議せずに、「平和ぼけ」と言われて久しい日本国内の法制のことばかり口先で呟くだけの免罪符稼ぎの商売でしかないのである。
この種の安手の主張の組み立ては、商売人の弁護士がよくやる。相撲にたとえると、肩すかしでも小股すくいでも何でもかんでも、当面は勝てれば、または、もっと簡単に言えば、顧客を続けて確保できさえすれば結構なのであって、実に薄汚い点取り虫の商法でしかないのである。もっとも、この商法で騙され続けの方にも過半の責任がある。
彼ら加害者と被害者の双方はともに、私が「偉っそうに」と形容する自称「高度工業国家」の経済的な余録だけは、ばっちりと「享受」しながらも、その工業中心の経済の基礎として不可欠な石油の85%以上を中東に依存していることなどは、まるで意に介さないような「平和論」を長年、宣い続けているのである。これでは、日本が「思いやり予算」を組んで人種差別奴隷軍の供給を受け続けている「血を流す世界の憲兵」のアメリカ様、様から、時には「旗色を示せ!」などと脅かされるのは当然の成り行きなのである。
石油資源の埋蔵量に関しては、これまで世界一とされてきたサウジアラビアの識者は、「なまじ石油があるから酷い目に遭う」と嘆いている。国境の北方に今や埋蔵量最大が広く知られるに至った油田、天然ガス田を控えるアフガニスタンでも事情は同じである、アメリカから酷い目に遭ったタリバンの指導者も、「石油資源なんか要らない」と、同様のことを語っていた。彼らは、日本を含む石油諸費国の犠牲者なのだ。
このような状況下で対米従属外交を続ける連中の厚かましさもさることながら、私が「自称平和主義者」と批判し続けてきた連中の奇妙さと鈍感な厚顔無恥の程度も、また格別なのである。
彼らは、対米従属外交を続ける連中とは名目的にはその対極の位置にあるはずなの
だが、しかし、しかし、今の今の国際情勢の中での相対的重点、アフガニスタン侵略
への反対の声を軽視し、実はアメリカが恐いから敬遠し、日本の「井の中の蛙」さな
がら、国内問題でしかない有事法制反対を口先で唱えるだけで、事実上、対米従属外
交を側面から援護しているのである。
しかも、しかも、彼らは本当に、自分たちの主張の矛盾や世間常識無視の雲一時は「非武装平和」を唱えたの上の
極楽蜻蛉風の論理の滑稽さには、まるで気付かないのだろうか。それとも、それで国
会や地方議会の議席を掠め取ったり、市民組織を維持できさえすれば、御満足なのだ
ろうか。
もう一度、念を押す。彼らは、今の今、アメリカのアフガニスタン侵略戦争に荷担
してインド洋に軍艦を3隻送っている日本、すなわち戦争体制の真っ最中の国家の
「国民」であると称しながら、その根本の「アフガニスタン侵略戦争」への反対運動
は口先だけで済まし、実態としては石油資源争奪戦を無視し続けながら、「有事法制
は憲法違反だから反対」だと宣うのである。
「憲法違反」という御立派な御主張の基本は、もとより、次の条項に対する「違反」
だという意味である。以下、電網検索で拝借。
日本国憲法 第2章 戦争の放棄
第9条【戦争の放棄,軍備及び交戦権の否認】
1. 日本国民は,正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動た
る戦争と,武力による威嚇又は武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永
久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため,陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。国の
交戦権は,これを認めない。
http://cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kenpou9jyou-seifukaisyaku.html
憲法第9条に関する政府の解釈の推移
1946(昭和21)年
戦争放棄ニ関スル本案ノ規定ハ、直接ニハ自衛権ヲ否定シテハ居(お)リマセヌガ、
第9条第2項ニ於(おい)テー切ノ軍備ト国ノ交戦権ヲ認メナイ結果、自衛権ノ発動
トシテノ戦争モ、又交戦権モ放棄シタモノデアリマス。従来近年ノ戦争ハ多ク自衛権
ノ名ニ於テ戦ハレタノデアリマス。…故ニ我ガ国ニ於テハ如何(いか)ナル名儀ヲ以
テシテモ交戦権ハ先ヅ第一自(みずか)ラ進ンデ放棄スル?世界ノ平和確立ニ貢献
スル決意ヲ先ゾ此(こ)ノ憲法ニ於テ表明シタイト思フノデアリマス。(吉田首相)
以上で引用終わり。
さて、上記のごとき免罪符稼ぎの商売人の偽善系左翼小児病患者の代表格は、一時は「非武装中立」を掲げたこともある社会党亡き後、「唯一の野党」などと自称したりする日本共産党であろう。一緒にするなと力む向きは、大いに論争すべし。
で、上記の「吉田首相」答弁は、当時は唯一の日本共産党の国会議員で、つい最近、「スターリンに同志を売り渡したこと」が判明して除名とされ、裏切りと除名の汚辱にまみれて死んだ野坂参三が、「自衛権の必要」を主張した際の質問に答えたものである。
「吉田首相」答弁の主旨は、子供でも分かることだが、「近年ノ戦争ハ多ク自衛権ノ名ニ於テ戦ハレタ」から、「自衛」を含む「如何(いか)ナル名儀ヲ以テシテモ交戦権ハ先ヅ第一自(みずか)ラ進ンデ放棄スル」という説明なのであって、この主旨説明に基づいて、現行憲法の「戦争の放棄,軍備及び交戦権の否認」とその「目的を達するため」の具体的処置としての「陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない」「本案ノ規定」が、ここに定められたのである。
ところが、ところが、「理論政党」などと自称したりする日本共産党は、以後、一
貫して、しかも、裏切りと除名の汚辱にまみれた野坂参三の死後も、自衛権を主張し
続けるどころか、さらには、「正当防衛権」などと力んだりしているのである。
さて、今の今、わが散歩道の武蔵野市の住宅街の辻々の壁に「わたしたちは
有事法制に反対します」の大きな赤い文字が浮き出る日本共産党の超巨大広告が貼られている。いやでも毎日、2度は目に入る。
その隣には、来年の市会議員選挙立候補予定者らしき「党くらし育児相談室長」と
やらの顔写真入り貼り紙が並んでいるから、広告の目的は明らかである。来春は、市長と市議の一斉地方選挙である。簡略に言えば「選挙目当て」である。
「わたしたちは有事法制に反対します」の左隣には、少し小さく、1つは「これは政
府の独断で戦争体制をしき、国民の権利を自由をしばる法律です」、もう1つには
「これは国民の安全を守るためではなくアメリカの戦争に日本を参戦させる法律です」とある。
同趣旨の印刷物が、我が家の小さな郵便受けのも投げ込まれていた。日本共産党の
中央委員会の電話番号と並べて「意見、感想をお寄せ下さい」とあったから、電話し
て、「国民の安全を守るための有事法制なら良いのか」と質問し、予想通りの返事を得た。
私の質問に直接答えずに、「あの法案には云々」と逃げ、さらに追及すると、やっとのことで弱々しく、「わが党は正当防衛権を主張している」と答えた。貧すれば鈍するとは、まさに、この状況のことである。
最後に、この件に関してのわが当面の政見を再度、簡略に述べる。政権党が経済再建もできずに「世界の憲兵」に顎で使われている今こそが、軍備全廃、自衛隊と称する世界で第3位の軍隊を廃止を堂々と主張し、真の意味で憲法に合致するばかりでなく、歴史の教訓に学ぶ「干弋無用(釈迦)」(「防御用の武器(たて)も攻撃用の武器(ほこ)も必要ない」(時代の実現へと一気に飛躍するべき絶好の機会なのである。
選挙目当てに「有事法制反対」を唱える舌先の乾かぬ内に、「正当防衛権」「自衛隊容認」「安保条約批判凍結」などと平気で言うような連中は、この際、ニコチン中毒の歩き煙草常習犯と一緒に、一掃すべきである。
以上。
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木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
ある時は自称"嘘発見"名探偵。ある時は年齢別世界記録を目指す生涯水泳選手。
木村愛二書店(↓):木村愛二作品の本とヴィデオを電網宝庫で特価販売
http://www.jca.apc.org/~altmedka/hanbai.html
E-mail:altmedka@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/~altmedka/
altmedka:Alternative Medium by KIMURA Aiji
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電網速報『亜空間通信』(2001.09.01.創刊 2002.06.25.現在284号発行済)
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