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米大統領、議会調査を牽制 テロ事前警告の公聴会前に
2002.06.05
Web posted at: 12:27 JST
- CNN
ワシントン(CNN) 米連邦議会は4日午後から、米連邦捜査局(FBI)や中央情報局(CIA)が昨年9月の同時多発テロの事前警告を受けていながら、テロを防げなかったことについて関係者から証言を求める上下院情報特別委員会合同の公聴会を開いた。開会の約1時間前、ブッシュ米大統領は「情報機関の重要な資産や時間が(議会の調査で)危険にさらされるのではないかと懸念している」と述べ、議会の動きを牽制(けんせい)した。
大統領は記者団に対し「CIAとFBIとの間で情報の流通・共有がうまくいっていたかというと、それは明らかにうまくいっていなかった。しかし、テロを事前に防ぐような情報を私は見たことはない」と強調した。
また「議会は複数ではなく、1つの問題に絞って調査を行い、情報機関の仕事の邪魔にならないようにすべきだ」という認識も示した。
この日始まった公聴会は非公開。窓がなく特別な防音装置がある部屋が使われている。非公開の公聴会が数回続いたあと、公開の公聴会に移る予定だ。
開会前、上院情報特別委員会のシェルビー副委員長は「私たちがやらねばならないことは、うまくいったこと、いかなかったことの原因を突き止めることだ。それが米国民に対する責任だ」と述べた。
3日発売の米誌ニューズウィークが、テロの1年8カ月前、CIAがテロ実行犯の名前や写真を入手していた、と報じたことについて同副委員長は「このような失敗がFBI、CIAをはじめとする情報機関にもっとあったと信じている」と話す。
このほかにも、事前警告として明らかになっているものとしては、アリゾナ州フェニックスのFBI捜査官によるものや、FBIミネアポリス支部によるものが知られている。
6日の上院司法委員会では、モラーFBI長官に内部告発の手紙を送ったFBIミネアポリス支部のコリーン・ロウリー氏が証言する予定だ。
こうした批判に対し、ブッシュ大統領は3日、訪問先のアーカンソー州リトルロックで遠まわしな表現ながら、「テロの前のFBIは、ホワイトカラーの犯罪者やスパイに注意していればよかった。でも今はもっと大事な仕事がある。新たな攻撃を防ぐという仕事だ」と情報の扱いの不手際に言及していた。
ブッシュ政権の高官は、これまでテロを未然に防ぐ手がかりやメモはなかったという姿勢を変えていない。しかしモラーFBI長官は先週、「FBIが『幸運』で、しかも手がかりをつなぎ合わせることができていたら、テロ実行犯のうち何人かを発見できただろう」と話している。