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【イスラマバード春日孝之】
ロイター通信によると、インド北部ジャム・カシミール州(インド支配地域カシミール)の夏の州都スリナガルで1日、市内巡視中の治安部隊の車両に手りゅう弾が投げ込まれた。市民1人が巻き添えで死亡、15人が負傷した。
インド治安当局はイスラム武装勢力の犯行とみている。31日から手りゅう弾による治安部隊襲撃が続発、今回の事件も含め市民2人が死亡、44人が負傷したという。犠牲者には子供も含まれているという。
一方、インド警察当局は1日、スリナガルで、カシミール独立を目指すイスラム武装組織の指導者ら6人を逮捕した。最近、英国のストロー外相が対インド闘争を続けるイスラム武装勢力を「テロリスト」と非難したことに抗議し、市内でデモを行ったためという。
逮捕されたのは「ジャム・カシミール自由戦線」副議長のジャベト・ミル容疑者ら。組織はインドだけでなくパキスタンへの帰属も拒否し、独立闘争を続けている。
ミル副議長らは「カシミール人はテロリストではない。カシミール紛争を生み出したのは英国のマウントバッテン(印パ分離独立当時の大英帝国最後のインド総督)だ」と書いた横断幕を掲げて行進したという。
ストロー英外相は印パの軍事的緊張緩和のため先に両国を訪問した際、「パキスタンは武装勢力を『自由戦士』と呼ぶが、国際社会は『テロリスト』とみなす」と述べ、武装勢力によるインド領への越境攻撃を非難していた。