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核重要部品の製造再開へ 弾頭の安定保管で米国 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 6 月 01 日 17:32:08:

06/01 12:27 核重要部品の製造再開へ 弾頭の安定保管で米国 核 外信29

 【ワシントン31日共同=上田泉貴】米エネルギー省は五月三十
一日、エーブラハム長官名の声明を発表し、核兵器の爆発を引き起
こすプルトニウム・ピット(塊)の製造を再開するため、新たな工
場を建設する計画を明らかにした。AP通信が報じた。     
 プルトニウム・ピットは、水爆の核融合反応を引き起こす「引き
金」として使われるほか、それ自体でも長崎原爆と同様のプルトニ
ウム原爆となる。ソフトボールほどの大きさで、同省は一九八九年
に製造を停止していた。                   
 声明は「将来の米国の核抑止力の安全性と信頼性を維持するため
、保証されたプルトニウム・ピット生産能力が必要だ」としており
、多数の核弾頭を長期保管する方針の米軍がいつでも使用可能で信
頼度の高い核兵器を維持するのが狙い。事実上の核の一極支配を迎
えた米国が、核体制維持と整備に具体的な動きを始めたといえる。
 国防総省が今年一月、議会に提出した機密文書「核体制の見直し
」にも「生産設備の回復」の項で「プルトニウム・オペレーション
」としてピット製造能力の再整備が盛り込まれており、計画自体は
既定方針。再製造のための工場整備には二十二億―四十四億ドルの
費用が見込まれている。                   
 これまでは旧ソ連との核軍縮で削減、取り外された核弾頭のプル
トニウム・ピットを再利用していた。             
 米、ロシア大統領が五月二十四日調印した削減条約によって米国
は多くの戦略核弾頭を長期保管する方針だが、即時に弾頭を再配備
できる「最大限の柔軟性」(ライス大統領補佐官)を維持するため
、核兵器の信頼性の確保が課題となっている。         
(了)  020601 1228              
[2002-06-01-12:27]

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