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【イスラマバード春日孝之】
インドとパキスタンが領有を争うカシミールの実効支配線(事実上の国境)をはさんだ両国の交戦は24日、中断した模様だ。インドのバジパイ首相もパキスタンへの強硬発言を軟化させており、事態に改善の兆しが出てきた。
パキスタン軍総司令部によると、23日夜から24日未明にかけ、実効支配線の数カ所で激しい交戦があったが、24日朝からは静けさを取り戻したという。
バジパイ首相は23日の記者会見で「空が晴れている時でも雷が落ちることがある。(今後は)雷が落ちないことを願っている」と述べ、前線兵士に「決戦の時が来た」とゲキ飛ばした前日の発言を軟化させた。
今回の印パ緊張は、14日にインド支配地域カシミールで起きたイスラム武装組織によるインド軍施設への襲撃が発端だった。インド側はこうした事件を「越境テロ」と呼んでいる。
バジパイ首相は会見で、パキスタンのムシャラフ大統領が「『越境テロ』の中止を約束しながら実行していない」と改めて非難した。
だが、インド有力紙ヒンドゥスタン・タイムズによると、同国政府は23日、「軍事行動を決断する前に、パキスタンに『越境テロ』の中止に向け2か月間の猶予を与える」と決定したという。
一方、欧州連合(EU)のパッテン委員(対外関係担当)は23日、印パの緊張緩和に向けイスラマバードでムシャラフ大統領と会談。24日にはニューデリーでインドのシン外相らと会談する。