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[米テロ報告]「国際協調こそ封じ込めへの道だ」
「テロリズムの死の影が地球を覆ったが、テロをうち負かすという世界の決意は、かつてなく強化された」――。
パウエル米国務長官は、今年の国際テロ年次報告で、昨年一年間をこのように総括した。
国境を超えて広がるテロの脅威に対抗するため、テロ封じ込めの国際的枠組みを堅固にしていくことが、世界の課題と言えるだろう。
昨年、世界で、過去最多の三千五百四十七人がテロで殺された。うち三千人以上が、米同時テロの犠牲者だ。
米国を軸に、世界の大半の国々が加わったテロとの戦いは、軍事面にとどまらなかった。司法、外交、経済・金融、情報の各分野にまたがり、前例のない規模で反テロ国際協力体制が築かれた。
実行犯が属していたテロ組織アル・カーイダは追い詰められ、拠点を提供していたタリバン政権は崩壊した。アフガニスタンでは、国際社会の支援の下、国家再建が始まっている。
この新たな発展を踏まえ、年次報告は国際テロとテロ支援国家の動向分析にとどまらず、テロ根絶を目指す国際協力体制の成果を強調している。
その一つは、迅速に実施されたテロ関連資産の凍結だ。同時テロ後、昨年末までに約六千七百万ドルのテロ資金が凍結された。今では一億ドルに達している。
百三十か国以上が署名した国連のテロ資金供与防止条約も、同時テロ後に批准国が急増して規定の二十二か国に達し、今年四月、発効した。日本は今国会中には批准を終える見通しだ。
同時テロで最も大きな被害を受けた米国は、まだ批准していない。条約の網を世界に張り巡らすためにも、批准手続きを速やかに進めてもらいたい。
報告は、「テロ支援国」として、北朝鮮、イラン、イラク、シリア、リビア、キューバ、スーダンの七か国を、これまで通り指定した。
武器売買などで国際テロ組織と深いつながりを持つ国々だ。米国は、輸出管理法に基づく禁輸の対象国として厳しい監視下に置き続ける。中でも大量破壊兵器の開発・輸出能力を持つ、北朝鮮、イラン、イラクは、ブッシュ大統領から「悪の枢軸」と決めつけられた。
同時テロ後、テロリストが大量破壊兵器を入手することへの懸念は飛躍的に高まっており、指定解除のハードルはさらに高くなったと見るべきだろう。
年次報告で、日本は、テロ対策特別措置法の迅速な制定などの取り組みを高く評価された。国際連携を図りつつ、国内テロ対策の強化を進めるべきだ。
(5月23日22:34)
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安直な対テロ戦争はアメリカのアフガニスタンの対タリバン戦争のように、市民・住民をを巻き込む恐れが多いので、アメリカはもちろんだが、日本を含めて、対テロ戦争を支援する国家は、支援する場合は、国会やマスメディアなどの場で慎重に検討するべきところでしょう。