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05/15 16:03 独立支える海底ガス田 期待と不安の日本企業 外経56
共同
東ティモールの独立が二十日に迫った。農業以外に主な産業のな
い新国家を財政的に支えるのが、オーストラリアとの共同水域に広
がる海底ガス田だ。開発に巨額を投資した日本の電力・ガス会社は
、期待と不安を交えてこの国の行方を注視している。
ロイヤル・ダッチ・シェルなどの国際石油資本(メジャー)を中
心に開発が進むのは、バユ・ウンダン・ガス田とグレーターサンラ
イズ・ガス田。埋蔵量は液化天然ガス(LNG)換算で計二億四千
万トンに上るほか、液化石油ガス(LPG)などの石油分も七億二
千万バレルに達する。
オーストラリアはインドネシアと資源権益を50%ずつ分配して
いたが、独立に伴い東ティモールに90%を与える案で基本合意。
年間予算約百億円の小国に、二十年間で約三十億ドル(約三千八百
億円)が入ることになった。
主な輸出先は日本だ。東京電力と東京ガスは、バユ・ウンダンで
採掘される天然ガスを二○○六年から十七年間、毎年三百万トン購
入する。両社で総額約四百億円を投資、10・08%の権益も取得
した。日本側はLNGが従来より5%安く購入でき、調達も安定す
る。
しかし新生国家には不安も付きまとう。東ティモールはオースト
ラリアとの共同開発海域の線引きに不満を示しているとされ、独立
当日の二十日に予定される資源権益をめぐる条約調印が遅れる恐れ
も出ている。
東京電力の橋本哲・燃料部LNGグループ部長は「未成熟な国で
は、将来何があるか分からない」との懸念を抱きつつも「国の形が
見えたから投資した。今後は安定に向かうはず」と期待を込める。
グレーターサンライズ開発に数百億円を投資する大阪ガスは、東
ティモールの将来がプロジェクトに与える影響について「見当もつ
かない。順調に行くよう見守るしかない」と語った。(共同)
(了) 020515 1603
[2002-05-15-16:03]