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ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムの聖誕教会ろう城事件でガザに移送されたハーリド・マナスラ氏(31)が39日間の、ろう城中の教会内の様子を語った。欧州行きが決定した者の中には「なぜ、自分が含まれているのか」と交渉団に不満をぶちまける者もいたという。
同氏によると、イスラエルとパレスチナの合意内容が伝えられたのは解放前日(9日)の午前4時半だった。薄暗い礼拝堂内に全員が集められ、パレスチナ自治政府の交渉団員が一人ひとりの名前と、合意した処分内容を読み上げた。それまでにも、交渉団から交渉状況についての説明があったが、移送人数などは明らかにされず、自分がどういう処分になるのかは最後まで知らされなかった。
合意によって、欧州やガザへ送られる人数が予想以上に多いことがわかると、移送が決まった者が泣き出した。ベツレヘムに残ることになった者も、それにつられて泣き出すなど、教会内には、一種の連帯感が生まれていたという。
マナスラ氏はパレスチナ警官として先月2日、聖誕教会周辺の警備に当たっていた時、イスラエル軍の侵攻に遭遇。聖誕教会ならイスラエル軍も攻めないと思い逃げ込んだ。当初は聖職者30人分の保存食を分け合って食べていたが、2週間で切れ、教会内の庭にあるレモンの木の葉を小さく刻み、塩を振ってサラダのようにして食べたこともあったという。
バスでガザへ送られたマナスラ氏によると、同乗していた13人のイスラエル兵らは、棒のようなもので同氏らの体を軽く叩き「喜ぶのは早い。今晩、我々はガザへ侵攻する」と挑発したという。【ガザ(パレスチ自治区)で小倉孝保】(毎日新聞)
[5月14日14時41分更新]