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(回答先: エルサレムでも西岸との「分離フェンス」建設へ〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 6 月 20 日 22:17:27)
【エルサレム海保真人】
パレスチナの過激派による自爆テロが猛威を振るい、イスラエルとの対立に深刻な影を落としている。自爆テロによるイスラエル側の死者は、今月に入り4件で計44人に上り、先月の計22人の2倍となった。抑制できないパレスチナ自治政府の無力さもさながら、テロ掃討を目指し1カ月余続いたイスラエルの大規模軍事侵攻作戦「守りの壁」が逆効果になったとの指摘が強い。
エルサレム北東部で19日に起きた自爆テロは、20日、犠牲者が7人に増えた。エルサレムでは18日に続く異例の連日のテロで、過激派の揺るがぬ攻撃姿勢を示した。
双方の消息筋によると、自爆テロ激増の背景には、イスラエル軍が3月末からヨルダン川西岸ほぼ全域で繰り広げた「守りの壁」作戦の影響が強いという。同作戦では徹底した家宅捜索と逮捕が進められ、イスラエル側は終了時、「効果があった」と自賛したが、実はパレスチナ人の若者を中心に恨みと敵意を増幅させ、雨後のタケノコのように、多くの自爆テロ予備軍を生み出したとされる。
今や過激派2大勢力であるイスラム原理主義組織「ハマス」とファタハ系の「アルアクサ殉教者団」は、自爆テロを「パレスチナ国家独立へ通じる手段」と位置付け、一歩も引かない構えでいる。最新の民間世論調査によれば、パレスチナ人の約68%が自爆テロを支持し、一般市民の間でも是認する傾向にある。
一昨年9月の衝突発生以前は、双方の治安当局同士でテロに関する情報交換や逮捕協力が円滑に進んでいた。しかし、衝突激化に伴い、協力関係は完全に崩壊、自治政府の治安当局幹部は今、「侵攻が続く限り、イスラエルと協力し関係犯の逮捕など進められるわけがない」と明言している。
イスラエル政府が18日、報復策として自治区の再占領方針を打ち出したことで、アラファト・パレスチナ自治政府議長は危機感を強め、20日にはラジオや新聞を通じ、「攻撃の完全な停止」を呼び掛けた。だが、最大の支持基盤であるファタハ内でも自爆テロを支持する急進派が勢力を伸ばしていると伝えられ、抑制は困難な状況が続くとみられる。