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軍事的緊張が続く印パ関係を日本政府に説明するため来日中のシェイク・パキスタン大統領特使は19日、毎日新聞の会見に応じた。印パ対立の根本原因のカシミール帰属をめぐる紛争について「住民投票による帰属の決定が唯一の解決策」と強調した。しかしインド側は住民投票を否定しており、紛争解決の困難さを印象付けた。
シェイク特使は「カシミールの帰属は住民が自ら決定すると(第1次印パ戦争後の49年の)国連決議で約束されている」と述べ、イスラム教徒が多数を占める住民が「(投票で)パキスタンへの帰属を望むと思われる」と自信を示した。
インド側がカシミールでのテロを「パキスタンが支援する越境テロ」と非難していることに対しては、「ムシャラフ大統領は、いかなるテロリストもパキスタン領土で活動することを許さないと表明している」と否定。中立的な国際監視団による越境テロの有無の検証を求めた。一方でパキスタンが、カシミール地方の分離・独立勢力に対する「精神的、外交的」な支援を表明していることについて「インドの圧政と戦う住民に、国際的な関心が寄せられるよう(支援を)提供している」と主張した。
同特使は17日の小泉首相との会談で、核兵器の使用については「考えることすらない」と述べた。これに関連し「パキスタンは南アジアの非核化や、両国間の核を含むあらゆる武力行使を禁じる協定締結を提案している。核戦争の懸念の解消には、インドが平時の状態まで兵力を後退させ、緊張を緩和することが必要だ」と語った。【西尾英之】