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イスラエルのシャロン首相は１８日夜、治安閣議や与党代表者との協議を行い、パレスチナのテロ攻撃に対抗して自治区を占拠する新しい措置の実施を決めた。同日朝、エルサレムで起き、バスの乗客１９人が死んだパレスチナ過激派の自爆テロを受けたもの。新しい対抗策は、歯止めなく占拠地域の拡大と長期化につながる恐れがある。イスラエル軍は１８日夜、ヨルダン川西岸のジェニンに侵攻した。
１９日未明の首相府の報道担当の声明によると、「イスラエルはテロ行為に自治区の占拠で対抗する。テロが続く限り占拠も続き、新たなテロが起これば、新たな地域を占拠する」という。
一方、イスラエル放送によると、治安閣議では報復としてアラファト議長の国外追放はしないが、議長側近などの追放はありうるとした。
イスラエルはこれまでテロに対して自治区に侵攻し、自治政府施設の破壊や過激派メンバーの大量拘束を続けてきたが、「作戦が終われば撤退する」との立場をとってきた。新たな占拠策は「テロが続く限り、自治区に居座る」ことに重点が移り、根本的な変更となる。
連立政権の強硬右派には、軍が自治区から撤退した後にテロが起こるとして、自治区の再占領を求める声が強い。占拠策はテロ阻止のために自治区の一部を軍事地域に指定して占拠が長びくことになり、集団的懲罰として住民の生活に大きな支障がでる可能性が強い。
ジェニンへは１８日午後１０時ごろ、数十両の戦車で侵攻し、市内や難民キャンプを制圧した模様。イスラエル治安筋は「テロ組織への攻撃」としている。１９日未明のパレスチナ通信は、武装ヘリコプターも参加して住宅地域への銃撃が行われているとし、市内では住民の大量拘束が始まったと報じた。
またイスラム過激派ハマスの軍事部門「イッザデーン・カッサーム」は１８日夕、正式にエルサレムでの自爆テロについての犯行声明を出し、自爆犯は西岸ナブルスの難民キャンプ出身の大学生（２４）と明らかにした。さらに「占領が続くかぎり殉教攻撃も続く」とテロ継続を宣言している。(13:46)

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• イスラエル、西岸侵攻を拡大〔日本経済新聞〕 FP親衛隊国家保安本部 2002/6/19 21:36:09 (0)

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