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自爆テロ:イスラエル、パレスチナ自治政府双方に抑制不能[毎日新聞6月18日] ( 2002-06-18-19:50 ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 6 月 18 日 21:54:34:

【エルサレム海保真人】
エルサレム南部で18日に起きた自爆テロは、頻発する同種のテロがイスラエル、パレスチナ自治政府双方に抑制不能であることを改めて示した。ブッシュ米大統領の新たな中東政策の発表を前に、イスラエル側の態度が硬化するのは必至で、パレスチナ衝突をめぐる情勢は一向に改善されそうにない。
イスラエル治安当局は「エルサレムで自爆テロが起きる」との情報をつかみ、17日から市内で厳戒態勢を取っていた。これに先立ち、ヨルダン川西岸の各パレスチナ自治区への侵攻と「テロ掃討作戦」を継続。16日にはテロ犯の侵入を防ぐために、イスラエル領と西岸の自治区の間に分離フェンスの設置を始めたばかりだった。
しかし、こうした諸策にもかかわらず自爆テロが敢行されたことで、治安当局や政府はショックを受けている。シャロン政権は相変わらずパレスチナ自治政府とアラファト議長に対する非難の声を強めている。一方の自治政府は「非難は的外れ」と反論し、体制内での取り締まり強化を訴えるが、何の効果も上げていないのが実情だ。
パレスチナの過激派は度重なるイスラエル軍の侵攻策に反発、また、アラファト体制と自治政府の弱体化により、以前に増して過激化し、抑えが利かなくなっている。
ブッシュ米大統領は新たな中東政策で、暫定的なパレスチナ国家の樹立の可能性を検討中と伝えられる。しかし、シャロン首相は今回のテロ発生直後の現場で記者団に「どんなパレスチナ国家について話しているんだ」と反発し、「テロとの戦い」を強調した。ブッシュ政権の構想がしぼむ恐れもあり、情勢は混迷するばかりだ。

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