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【イスラマバード15日田内建一】
パキスタンの消息筋によると、同国のムシャラフ大統領はカシミールでのイスラム過激派の越境テロ抑止の条件として米特使を通じ、インド側に今後同国内で起きるテロを意図的に越境テロと結びつけ、パキスタンを非難しないよう求めていたことが十五日、分かった。米国の外交圧力でインド側もこれを了承したとされ、印パ緊張緩和への大きな要因となったとみられる。
米国の最初の特使としてパキスタンを訪れたアーミテージ国務副長官はムシャラフ大統領との会談で越境テロの即時恒久的中止を要請した。
大統領は受け入れに当たり「インドが国内で起きたテロをすべてパキスタンの責任にする限りテロ抑止を約束しても同じ状況が繰り返される」と指摘。「パキスタンに証拠も示さず一方的に責任だけを追及するインド側の強硬姿勢も双方の対立をあおっている」と米国の調整を求めた。
一触即発の状況下、アーミテージ副長官も新たなイスラム過激派テロがインドで起きた場合、戦争回避は難しいと危ぐ、パキスタン側に越境テロ中止を確約させたうえインド側にも同国内で起きたテロを慎重に処理するよう自制を迫り、過度な非難でパキスタンを刺激しないよう求めたという。後続特使のラムズフェルド国防長官も“だめ押し”の外交圧力をかけたもようだ。
ムシャラフ大統領に近い消息筋は「大統領はカシミールの過激派リーダーを直接呼んで自ら越境テロの中止を要請し、了承させた。今後インド国内で起きるテロにまで責任は持てないことを強調した」と話している。