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政府は5日までに、今国会に提出した有事関連法案に盛り込まなかった残る有事法制について、概要や国会提出時期を明記した整備計画を今国会中にもまとめる方針を固めた。住民の避難措置など国民保護に関する法制を先送りしたことに野党から強い批判が出ているためだ。有事法制の全体像を示すことで、今国会での有事関連法案の早期成立に弾みをつけるのが狙いだ。
現在の有事関連法案は、武力攻撃への対応に関する基本原則や、自衛隊の行動、安全保障会議の機能強化などを主な内容としている。国民の保護や米軍支援などに関する、残る有事法制については、「2年以内を目標に整備する」とするにとどめている。
政府がまとめる整備計画は、有事法制整備全体の青写真となるもの。政府内の調整では、残る有事法制について、〈1〉国民の保護に関する法案〈2〉米軍の支援に関する法令〈3〉自衛隊の行動円滑化に関する法案――の3法案にまとめる案が軸となっている。政府は、各法案を秋に想定される臨時国会か、次期通常国会までには提出したい考えだ。
国民の保護に関する法案は、武力攻撃の発生を知らせる警報発令や、住民への避難指示、公共施設などの応急復旧、保健衛生の確保などに関する規則を定める。社会秩序の維持や、生活関連物資の価格安定と配給についても盛り込むことを検討している。
米軍支援法令としては、日米物品役務相互提供協定(ACSA)の適用対象を有事にも広げる案などが検討されている。自衛隊と共同対処する米軍への国内法の適用除外については、政省令改正で対応できるとして新規の法整備は行わない方針。
自衛隊の行動に関する法案は、捕虜の取り扱いや電波・通信の利用制限、船舶・航空機の航行統制に関する措置などを含む予定だ。これは、所管省庁が明確でない「第3分類」としてほとんど検討が進んでいないものだ。このほかの自衛隊の行動に関する法制は、今国会に提出されている有事関連法案のなかに盛り込まれている。
(5月6日03:01)