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イスラエル軍が封鎖するベツレヘムの聖誕教会の解放をめぐり、パレスチナ交渉団は3日、朝日新聞に対し、籠城(ろうじょう)しているパレスチナ武装勢力を国際監視下で収監して決着を図る方針を明らかにした。2日に解放されたパレスチナ自治政府のアラファト議長が決断した模様。米英がすでに調停に着手し、解放に向けて最終局面を迎えた。3月末に始まったイスラエル軍の西岸大侵攻は、最後に残った聖誕教会の解放で収束する。
キリスト生誕の聖地とされる聖誕教会には4日現在、150人のパレスチナ武装勢力と治安警官が立てこもっている。ほかに34人の聖職者と十数人の民間人が閉じこめられている。封鎖は4月2日に始まり、すでに2カ月目に入った。
交渉はイスラエル軍の情報将校と、ベツレヘム市長や治安顧問ら3人のパレスチナ交渉団との間で行われている。イスラエル側は初め、武装勢力の身柄を要求した。パレスチナ側は「国外退去」を提案したが、イスラエルが拒否していた。
パレスチナ交渉団のナセル・ベツレヘム市長によれば、イスラエル側から「武装勢力を国際監視下に置く」という新たな提案があった。ラマラでアラファト議長の監禁解除にあたり、テロ容疑者を英米の監視下で収監した方式を踏襲するもの。交渉団はいったん拒否したが、「自治政府の高いレベルで受け入れが提案された」という。収監後に裁判にかけられる、としている。
だが、最後までイスラエル側が強硬に要求しているのが、武装勢力全員のリストの提出だ。イスラエル側の情報将校によれば、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの武装部門など「10人以上のテロ容疑者がいる」としている。ナセル市長は「教会内の7人が容疑者に該当する」と認めた。
パレスチナ交渉団は4日午前、教会への立ち入りを求めたが、イスラエル側はリストの提出がないとして拒否した。同日夕、米英の調停団が教会内に入り、パレスチナ人のリストを入手する方法が検討されている。交渉は米英を仲立ちにし、収監する人数も含め、双方の指導部レベルでの最終決着に持ち込まれたとみられる。(01:22)