今日(4・27)午前NHK衛星1で放送されたロシア「RTRニュース」は、ロシア連邦保安局がチェチェン武装勢力のハタブ司令官を暗殺に成功していたことを公表したと報じた。
● ハタブ氏は、サウジアラビア生まれでヨルダン国籍を持ち、米国留学経験もある。
金持ちで、アフガニスタンでしばらく過ごした後、チェチェンで独立闘争に参加した。
昨年夏以降は、直接の戦闘に参加しなくなり、山岳地帯の洞窟で指揮をとっていた。
ハタブ氏に近づけるのは、護衛の6名ほどに限られていたという。
● ハタブ司令官が暗殺されたのは3・19〜20である。
連邦保安局が盗み出したという暗殺後のハタブ氏の様子を撮影したビデオを3分間ほど流した。
● ロシア連邦保安局は、1年半ほど前から暗殺計画を立て、武装勢力の内部対立を煽ることで成功したとしている。
● ロシア連邦保安局は、ハタブ氏死亡後も1ヶ月以上その事実を隠し作戦を展開した。
● ハタブ氏の遺体は頭部が切断されロシアの研究所に運び込まれたという説も出ているが、連邦保安局は、遺体は山中に埋葬されているとしてその説を否定している。
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★ 主要なイスラム武装勢力には“敵のエージェント”が入り込んでいるということがよくわかる報道である。
ここでもビデオが介在しているが、ビデオは盗み出されたというより、エージェントが持ち出したものだろう。
ロシアがここまでの謀略を行っているのだから、米英がどれほどの謀略を行っているかを想像するとキリがない。
チェチェン独立勢力は、ロシアでは明確な敵と位置づけられているから公表されたのだろうが、そのようなコンセンサスが得られていない組織に対して行われた謀略は、闇のなかに置かれたままになるであろう。