【エルサレム26日=平野真一】イスラエル軍による住民虐殺疑惑が浮上しているヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニン難民キャンプで25日、住民が「イスラエルに武器を提供した国からの援助など要らない」として、米国から届いた援助物資の受け取りを拒否した。
ロイター通信によると、この援助物資は、米国際開発局(USAID)が提供したテント800、食糧、玩具などで、この日、国連のトラックでキャンプに到着した。だがパレスチナ側は、「イスラエルは米国製の武器でキャンプを破壊し住民を殺した」として、「人殺しに食べ物をもらうより飢え死にした方がマシ」(トゥルクマン・パレスチナ自治評議会議員)と、物資の荷ほどきを拒否したという。
パレスチナ側は、パウエル国務長官らによる米国のパレスチナ危機調停が不調に終わったことについても、米政権がシャロン・イスラエル政権に圧力をかけなかったから、との不満を強めている。
(4月26日11:14)