04/23 15:42 大仏立像の再建を計画 アフガン彫刻家が里帰り 外信52
【カブール23日共同】昨年三月に当時のアフガニスタン・タリ
バン政権が破壊した中部バーミヤンの大仏立像を再建しようと、こ
のほどニューヨーク在住のアフガン人彫刻家アマヌラ・ハイデルザ
ド氏(62)が里帰りした。同氏は立像に関する資料を多く持つ日
本からの助力を期待している。
偶像崇拝を禁じたタリバンが破壊した立像二体のうち世界最大級
とされる高さ五十五メートルの立像を再建する計画。三十八メート
ルの立像は「タリバンの野蛮行為を後世に伝えるため」に修復しな
い方針だ。
暫定政権の求めで帰国したハイデルザド氏は今月初め、カルザイ
議長(首相)とバーミヤンを訪問。首相は立像破壊を「国家的悲劇
だ」と述べて再建方針を表明し、ハイデルザド氏は「住民は大仏を
惜しみ、再建を望んでいる」と話した。
基本的にはアフガン人の手で修復したい考えだが、骨組み作成の
技術などは外国の助けを借りたいという。再建には四―五年かかる
見通し。費用は「まだ具体的な数字を語れる段階ではない」という
が、クレーンなどの機材購入のため最初の二年間に五百万ドルが必
要とみている。
ハイデルザド氏は手元にある立像の図面や写真だけでは十分でな
いと指摘。近く日本を訪問して「ぜひとも必要な」資料の収集に当
たるという。資金面での支援も期待している。
同氏は一九六七年にカブール大の美術学部を創設して教授に就任
。八○年以降はニューヨークで活動している。
(了) 020423 1542
[2002-04-23-15:42]