(回答先: 仏大統領になれば「反EU」鮮明に…ルペン氏会見〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 23 日 11:29:18)
【パリ福島良典】
仏大統領選の決選投票に駒を進めた極右政党「国民戦線」のルペン党首(73)に対する包囲網が22日、仏政界で形成された。社会党を中心とする左派陣営が、保守政党・共和国連合のシラク大統領(69)を決選投票で支持する方針を相次いで公表。さらにシラク氏自身もルペン氏躍進で「フランスが傷ついた」と指摘し、右派・中道勢力に結集を呼びかけている。
社会党のオランド第1書記は同日、決選投票での対応について党内で討議した後、記者団に対して「シラク氏は民主政治の場における我々のライバルだが、ルペン氏は共和国にとっての危険だ。極右の主張は阻止しなければならない」と表明した。
さらに、ジョスパン連立内閣メンバーの共産党も同日、支持者に対して「ルペン氏の得票ができるだけ少なくなるようにシラク氏への投票を活用するように」と呼び掛けることを決めた。環境問題に対するシラク氏の姿勢を非難してきた左派の環境政党「緑の党」も同様の決定を下した。
一方、シラク氏は同日、パリのホテルに右派と中道の国会議員を集めて「極右代表が決選投票に進むのは、フランスが担う理想や世界で果たす役割に照らして極めて深刻な事態だ。フランスが傷ついたのであり、問題になっているのは我が国の魂、共和国の団結・統一だ」と述べた。
ルペン氏は選挙戦序盤から「シラク氏は『最悪のジョスパン氏』だ」と反シラク・キャンペーンを展開。立候補届け出直前には「届け出に必要な署名集めをシラク陣営が妨害している」と糾弾していた。
一方、ルペン氏の躍進に反発する市民や高校生らは22日もフランス各地でデモを繰り広げた。