04/20 09:21 コンゴ国内対話が決裂 戦闘激化の可能性も 外信35
【ナイロビ20日共同】南アフリカからの報道によると、同国の
サンシティーで行われていたコンゴ(旧ザイール)の紛争終結を目
指す国内各派の対話が十九日、暫定政府におけるカビラ大統領の地
位などをめぐり、反政府勢力の合意が得られず決裂した。
周辺五カ国が入り乱れて複数の反政府勢力と政府を支援する同紛
争の複雑さをあらためて示した形。昨年一月のカビラ大統領就任で
和平機運が高まっていたが、戦闘が激化する可能性もある。
同対話は十九日までに、ウガンダが支援する反政府勢力、コンゴ
解放運動(MLC)と政府が、カビラ大統領の留任と、MLCのベ
ンバ議長を首相に就任させることで合意。しかし、ルワンダが支援
する別の反政府勢力、コンゴ民主連合(RCD)が大統領を新たに
選ぶべきだなどと主張、結局合意には至らなかった。
二月に始まった同対話は十一日に終わる予定だったが、政府と反
政府勢力の意見の溝を埋めることができず一週間延長。南アのムベ
キ大統領が十八日夜から三者への説得を続けていた。調停役のマシ
ーレ前ボツワナ大統領は、週明けに対話を再開するとしているが、
主要勢力は欠席するとみられる。
一九九八年に始まったコンゴ紛争では、ルワンダとウガンダが反
政府勢力を、ジンバブエとアンゴラ、ナミビアが政府軍を支援。九
九年に停戦協定が結ばれた後も戦闘が続いた。紛争や略奪で二十万
人、栄養や医療事情の悪化で百五十万人がそれぞれ死亡したと推計
されている。
(了) 020420 0921
[2002-04-20-09:21]
04/20 09:33 コンゴ紛争の動き 外信36
【ナイロビ19日共同】コンゴ紛争をめぐる主な動きは次の通り
。
1997年5月 東部のツチ系バニャムレンゲの武装組織コンゴ
・ザイール解放民主勢力連合(ADFL)が首都制圧、ローラン・
カビラ議長が大統領就任
98・8 ツチ系の影響力拡大を恐れたカビラ大統領がフツ系を
保護したため、反政府に転じたADFLと内戦、周辺5カ国が介入
99・7 コンゴと介入5カ国が停戦協定に調印
99・11 国連コンゴ監視団(MONUC)設置
2001・1 カビラ大統領が警護員に撃たれ死亡、長男のジョ
ゼフ・カビラ参謀長が大統領就任
01・10 エチオピアで停戦協定後初の国内各派の対話、資金
不足で3日で中断
02・2 南アフリカで国内各派の対話再開
02・4・19 暫定政府でのカビラ大統領の地位などをめぐり
対話決裂
(了) 020420 0933
[2002-04-20-09:33]