【ワシントン佐藤千矢子】
ラムズフェルド米国防長官は17日の会見で、同時多発テロを受けて米本土と北米地域の防衛を一括して管轄する「北米司令部」を設置することを柱とした米軍の組織改編を発表した。
米軍は現在、中東軍、太平洋軍など5方面司令部を置いているが、米国、カナダ、メキシコを含む北米地域を管轄する司令部はなかった。
また米本土の防衛はこれまで、北米航空宇宙防衛司令部(コロラド州)が米国とカナダの防空、統合軍司令部(バージニア州)が大量破壊兵器の攻撃への対応、宇宙軍司令部(コロラド州)がサイバーテロ攻撃への対処など、複数の司令部に分かれて担当していた。組織改編は、分散した本土防衛機能を統合し、テロなど新たな脅威に対応することを目的としている。
北米司令部の初代司令官にはラルフ・エバーハート空軍大将が任命される見通しだ。