本日(4・16)午前NHK衛星1で放送された「TVEニュース」は、クーデタ未遂事件で混乱したベネズエラの首都カラカスに平静が戻り新聞も発行が再開されるようになったことを伝えるとともに、政治アナリストや国民がクーデタ事件の真相や失敗の原因をあれこれと取り沙汰していると報じた。
そして、ベネズエラ人でマスコミを経営し政治アナリストでもあるというラファエル・ポレオ氏の「クーデタ失敗要因」を取り上げた。
ポレオ氏は、「クーデタの失敗は、反対派のなかに結束を破る“圧力集団”がいたせいである。オクステン派の一部軍人と軍に強い影響力を持つ武器商人が、労組と市民の動きに対して内密に“闇討ち”をしたように、富豪が、それもほんの一部の富豪が支配する政府をつくろうとしたのだ」と語っていた。
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★ ポレオ氏は反チャベス派=クーデタ派らしいので、発言内容がどこまで事実でどのような意図があるのかわからないが、“闇討ち”という言葉から、反チャベス派への発砲が反チャベス派内部から行われたことを示唆している。
反チャベスは、反チャベスのストやデモを組織したのみならず、反チャベスデモに反チャベス陣営そのものが発砲してそれをチャベス派の責任にみせかけて、軍上層部を反チャベスに引き込み一時的にクーデタを成功させたが、軍上層部を完全に掌握できなかったのか、謀略が発覚したかで、“二日天下”で終わったようだ。
「TVEニュース」によれば、大統領官邸は終始チャベス派部隊に掌握されていたという。
日本のメディアもそうだが、欧米諸国のメディアも、反チャベスの運動やクーデタが進行していたときはうれしそうに報道していたにも関わらず、クーデタが失敗に終わると関係が深いスペインを除くとベネズエラ政変問題に触れなくなった。
正規の選挙で選出された大統領や憲法を市民の直接行動や軍の政治介入で転覆しようという動きを民主主義の発現や実現とするような政府見解や報道は、“命取り”になると思うけれどね。(なるわけないか、なんでもご都合主義が通用している世界だから...)