古い話で恐縮ですが、「戦争5」のところに、ラルーチェという米国の異端の言論人の主張が紹介されていました。或いは、皆さん、既にプロフィルはご存知かも知れませんが、この人はリンドン・ラルーシュといい、米国では、大統領選挙の泡沫候補として有名です。もともとは、トロッキストだったようですが、その後、一種の陰謀史観を唱え、ニューズレターも発行しています。その主張は「世界を動かしているのは、英国王室であり、その先祖はジェノバだったか、フィレンツェだったかの”黒い貴族”と呼ばれる連中だ」というものです。そう、太田龍氏が一時、このラルーシュ氏に入れ込み、一生懸命、紹介していました。
ラルーシュはどういうわけか、キッシンジャーをひどく憎んでおり、「ナチスのスパイだった」などという文書を送りつけたため、キッシンジャーの怒りを買い、ある資産家の未亡人の財産を騙し取った、として、5〜6年前から米国の刑務所で服役しています。
92年の米大統領選挙の時に、「核融合と火星開発で明るい未来を」という立派なCGを駆使したイメージビデオを3大ネットワークで堂々と流しており、当時、あまり米国のことを知らなかった小生は、ブッシュパパ、クリントン、ロスペロー以外にも、大物の大統領候補がいるな、と驚いたものですが、本当は、泡沫でした。まあ、別に泡沫が悪い、というわけではありませんが。最近、あまりラルーシュの主張が紹介されないのは、獄中にいるため、十分な活動ができないのか、太田氏がディビッド・アイクらに入れ込んでいるせいか、どちらかでしょう。これは「空耳」へ投稿した方が良かったのかも知れませんが。