アルカイダの文書を大量押収…でも翻訳が追いつかない
2002.04.11
Web posted at: 05:00 JST
- REUTERS
バージニア州フォールズチャーチ(ロイター) 米軍はアフガニスタンの山岳地帯で、
同時多発テロの最重要容疑者オサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダが残していっ
た大量の文書やパソコンを発見しているが、それらに残されている情報は現地語で書かれ
ているため、英語に翻訳するのに苦労している。
米陸軍のロバート・ノーナン中将は「洞窟(どうくつ)に入って8万5000ページも
ある文書を発見したらどうしますか。『一晩で片付けろ』と言われても到底無理です」と
話す。
「中には何の価値もないものもある。でも、全部読まないといけないんです」と中将。
特に困っているのはパソコンで「パスワードが英語じゃないので手が出せない」と中将は
ボヤく。
アフガニスタンに展開している米軍は、発見した文書を早く米国に届けるため、デジタ
ル的に読み取って伝送しそのあと実物を送っているが、翻訳に手間取っている。中将は
「翻訳者の数が少ないので、翻訳を早く仕上げるのは非常に難しい」と話す。
これまでの分析で、アルカイダは人工衛星やパソコンを活用、米国、英国、ドイツ、オ
ランダ、スペイン、カナダにもネットワークを広げていたことがわかっている。陸軍のス
ティーブン・ブーテル大将は「彼らは山に太陽電池を設置して、電池を充電していたので
す」と話す。
またアルカイダはインターネットを活用、米政府機関のサイト(「.gov」というトップ
ドメインを持つサイト)や、米軍のサイト(「.mil」というトップドメインを持つサイ
ト)にアクセスしていることがわかった。
人員募集にもインターネットを使っていた。米連邦捜査局(FBI)の特別捜査官デー
ル・ミスケルさんは「彼は匿名でメールの送受信ができるHotmailやYahooのサービスを
好んで使っていた」と話している。
http://www.cnn.co.jp/usa/K2002041100073.html