【ニューヨーク10日=勝田誠】
国連報道官は10日、国連パレスチナ難民救済機関(UNRWA)がヨルダン川西岸ラマッラで運営する中等学校が9日、イスラエル軍に占拠され、校長と生徒104人が拘束されていると発表した。同校は日本の中学と高校に相当し、UNRWAがパレスチナ難民の少年の基礎教育を目的に運営してきたが、在校生415人のうち、占拠時に学校にいた生徒らが拘束された。UNRWAは「イスラエル軍は国連施設やスタッフの安全を保証するという義務に反している」と強く非難、生徒と校長の解放を求めているという。
また、報道官は、北部ジェニンの難民キャンプでも9日、戦車やブルドーザーを使ったイスラエル軍の「破壊行為」が激化し、医薬品や緊急食料の搬入を図る国連車両や救急車が、道路封鎖により、キャンプから数百メートルの地点までしか近寄れない状況に陥っていることを明らかにした。
(4月11日11:33)