【アンマン小倉孝保】
カイロで開かれていたアラブ連盟(22カ国・機構)の緊急外相会議は6日夜、米国の対中東政策を非難する最終声明を採択して閉幕した。石油の禁輸やイスラエルとの関係断絶までには踏み込めなかった。
採択された声明は、(1)米の偏向した政策がイスラエルの国際決議無視を許し、地域の不安定を招いている(2)イスラエルのパレスチナに対する攻撃を即時停止させるため国連に緊急会議開催を要請する(3)イスラエルに対する抵抗闘争(インティファーダ)は正当な権利であることを確認し、支援する(4)アラファト議長がパレスチナのリーダーであることを確認する―が柱となっている。
イラクが求めていたイスラエルと同国に関係の深い国への石油禁輸策については、サウジアラビアやクウェートの反対で声明に盛り込まれなかった。また、シリアなどがエジプトやヨルダンに要求していたイスラエルとの外交関係断絶も拒否された。