韓国の林東源・大統領特別補佐役(外交安保統一担当)は6日の記者会見で、平壌で4日会談した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記が日米との対話を再開し、米国のプリチャード朝鮮半島和平協議担当特使の訪朝を受け入れる意思を示したことを明らかにした。
林氏が金総書記に、日本人行方不明者問題の早期解決と日朝関係改善を促す金大中大統領の期待を伝えたのに対し、金総書記は日朝赤十字会談を早期に開く意向を示し、日本との対話再開にも関心を見せたという。
ただ、拉致疑惑には、金総書記は「我々がいつ拉致したか。拉致者は存在しない」と強く否定するとともに「行方不明者は論議の対象になりうる」と述べた、と林氏は語った。
米朝関係では、金総書記は対話再開の必要性に「同感を示した」(林氏)。さらに、ニューヨークで米側と接触していることを明らかにするとともに、プリチャード特使の訪朝受け入れ、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)との協議再開、米民間レベルの交流再開を示唆した。(