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Re〔読売新聞〕 平和は「ただ」同然だ 投稿者 WW 日時 2002 年 4 月 05 日 05:38:45:

(回答先: イラク、自爆テロの報奨金を倍増〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 04 日 17:28:16)

サダム・フセイン率いるイラク政府が、2000年夏に勃発したパレスチナの「インティファーダ」(パート2)を経済支援してきたのは、国際的にもよく知られている事だ。イスラエル軍の攻撃で死亡した家族に、弔慰金の名目で一万ドル程度のお見舞いをしてきた事もよく知られている事だ。イギリスBBCでは、これをもってフセインを「インティファーダのパトロン」と呼んだのだね。イラク政府が、2000年夏から2001年夏までの一年弱の間に6百万ドルもの見舞金を支払った事は、BBCが報道した事でもある。

しかし、Yomiの記事には感心する事が多いね。この経済支援を「自爆テロ報奨金」と報道したのは、日本の読売新聞社が初めてではないかね。ラミーが「報奨金」と呼んだか別の言葉を使ったかどうか、それは不明だがね。
日本最大の新聞社でアメリカ支局特派員になっている林が、国際報道を理解していないらしいのはおかしいね。アメリカでも、パレスチナとイスラエルの紛争問題が議論されてきたのだからね。彼がイラクのパレスチナ支援を知らずにいたという事の方がおかしいね。本当に、今まで知らずにいたのかどうかね。

どうも、世界の戦争状態がエスカレートするにつれ、日本の報道人にはこの手のおかしい話が増えているね。著名な情報誌の『噂の真相』が、WTCは火災で倒壊したというおかしな建築学説を披露し、次いで中国船撃沈事件を「北」スパイ船撃沈だとする内閣調査室の内務省官僚や警察官僚のおかしなリーク情報を報道した。もっとも、この雑誌で「スパイ船は暗号通信も」という馬鹿げたリーク情報を引き出したのは、内閣調査室が情報操作の罠に陥ったという事でもあり、結果論としては価値もあったろうね。そして、著名なジャーナリストの木村愛二が、WTC「テロ」陰謀説を主張しながら、今ではビンラディン氏を「テロリスト」と呼ぶのもおかしいね。
木村は、ビンラディン氏がアメリカ情報機関と頻繁に会っていた事を知っているのだから、彼が「テロリスト」ではなく、ブッシュ一族とも親交の深い大物エージェントである事を承知しているはずなのだね。ブッシュ一族は、第二次大戦中からいわく付きの経済活動でのし上がった一族だとされている。それも、ダブヤの祖父の代から、ナチス関連や石油関連の経済活動に関連して財を築いたとされているのだね。彼がビンラディン一族とも親交があって、オサマ氏をエージェントとして抱えていても不自然では無い。もっとも、この詳細は今後の国際報道にまつべきだろうがね。

ジャーナリスト木村愛二が、パレスチナの抵抗運動が「特攻攻撃」の様相を呈してきた事で、イスラエルの陰謀を非難する姿勢をも転換し、パレスチナは「テロ」を捨てて非暴力であるべきだと批判するのはおかしいだろうね。クアラルンプールのイスラム会議でも、パレスチナの抵抗運動とインティファーダが「テロ」で無いことが認められている。そもそも、「テロリスト」は外国人の抵抗運動をおとしめるための用語らしいから、木村が「報道」の看板を掲げるなら安易に用いるべきではなかったろうね。

言うまでも無く、湾岸戦争の後「オスロ合意」が結ばれ、パレスチナ解放機構はパレスチナに帰還した。アラファトは、エジプトからわざわざ陸路を乗用車で帰還したとされている。一歩一歩を噛み締めての帰還だったのだね。イスラエルとパレスチナは、こうして相互共存を確認したのだ。
しかし、その後のイスラエルの政策は、パレスチナの抵抗運動を激化させる結果となった。それは、イスラエルが「セトルメント」入植地増設を再開した事にある。戦犯でもあるシャロンが挑発行為を行ったのは、その流れの上の事だ。これは、イスラエルの存在さえ危うくする結果となっているのだね。

「セトルメント」は武装した民間人が住むのだが、これはアメリカ西部開拓と同じ仕組みなのだね。つまり、入植地というのは「Indianとの戦争」を目的とする「砦」なのだ。そして、その周辺では、私服の「兵士」とIndianの日常的な戦争状態が続く。パレスチナ人が、イスラエルの軍民を区別せずに銃撃や爆弾で攻撃する理由はここにあるとされる。それは、木村愛二が記事にするセンチメンタリズムの「絶望」感情とは関係の無い、戦術問題に過ぎないようだね。

今では、アフガニスタン侵攻の「文明諸国」軍のように、正規の制服を着用しない「特殊部隊」という「忍者」まがいの兵士が人気を博し、大々的に利用される時代になっている。それには、テレビや映画の影響もあるらしいのだがね。となると、現代では兵士が民間人を装っている場合も多い。昨年のアフガニスタンで、私服姿のイギリス軍特殊部隊兵士が戦闘している様子が撮影されたようにね。それは、イスラエル軍でも同じ事だ。

これは、現代戦争の危険な傾向でもある。ジャーナリストがスパイ扱いされ誘拐されるのも、この傾向のためだと言うからね。逆に、テレビのジャーナリストがアフガンに拳銃を持ち込んで、ビンラディン氏を撃ち殺すと息巻くという笑い話まである。
「忍者」に憧れて戦争の質を変えてしまった事で、「文明諸国」軍も軍民の区別無く抵抗運動の標的になる危険が増大したのだ。これは、戦略爆撃で民間人を殺すのとも違うのだね。
この危険は、イスラエルでも承知の上の事だ。もっとも、イスラエルはこの危険を回避する事もできたが、イスラエル政府はそれを断じて拒否してきた。
回避する方法というのは、非武装地帯を設置して監視部隊を駐留させ、双方とも侵攻できないようにする事だったのだね。そして、イスラエルが国際部隊の駐留を拒否したのは、侵攻する意図をずっと持っていたからだと言えるみたいだがね。

湾岸戦争からずっと、日本のイデオロギー集団が「平和は無料では無い」と叫んでいるね。しかし、平和は、戦争に比較すれば無料に近い物だ。はるかに「経済的」なのでね。これは「湾岸呆け」と言うべきだが、「平和呆け」をあげつらうこの手の日本人は、何も判っていないのだね。専門知識が無く、アメリカ人の模倣をするだけでね。アメリカ人が馬鹿にするのも故無しとしないね。

イスラエルやアメリカ(日本も同じだが)のように、「暴力革命」で生まれた国には、和戦を比較する「思想」は存在しないのだね。平和を選好する「感情」はあってもね。戦争がすべてだ。そこには、平和という物を考察するための「遺伝子」が無い。この手の国に、「平和は無料では無い」と叫ぶ陳腐なイデオロギー集団が多いのは、そのためだ。これを「馬鹿」とも「妄想症」とも言うのだがね。

しかし、戦争の費用と犠牲に比較すれば、平和は実際「只同然」だね。それは、歴史的にも、古今東西の兵家が結論づけてきた事だ。流石の「呆け」の日本人でも、それは今進行中のパレスチナとイスラエルの戦争をテレビで観せられて判ってきたらしいのだがね。また、それすら判らないようでは、その「国家」の滅亡も秒読み段階だろうがね。
もっとも、暴力国家と共に滅亡するのは、馬鹿な個人の自由であり、他人がそれをとめる必要は無いだろうね。滅亡は、馬鹿な国家や個人の自由だ。これも、冷徹な自然淘汰の法則なのだね。

イラク政府がインティファーダとイスラエル軍の攻撃で死亡ないし負傷したパレスチナ人に最高1万ドル程度の見舞金を支援してきた理由は、言うまでも無いね。1990年のクエート侵攻以後、地域共同体の「アラブ連盟」内で孤立してきたイラクの地位を改善するためだ。
それも、金を出すだけでは無く、アフターケアに当る人的活動も忘れていない。パレスチナ人も、このその活動に感謝を惜しまないのだね。これは、なかなかの宣伝活動だね。この活動に、イラクがパレスチナ自治区に設けた代表部事務所や「アラブ解放戦線」を窓口にしてきた事も、国際報道されている事に過ぎないのだ。そして、パレスチナの戦争状態が深刻化している現在、イラクが見舞金を増額する事はアラブ圏の外交常識にかなう物で、「テロ支援」には当りそうも無いのだね。

新聞でもテレビでも、記者と称するからには、この程度は知っていて当然だね。Yomiの林は、それを知らなかったのかね。知っていれば、ラミーの言葉に惑わされ、イラクがパレスチナ人に送る金が「自爆テロ報奨金」だという記事を書く事も無かっただろうがね。

昨年8月のBBCは、1万ドルはパレスチナでは一年分の収入に当ると報道した。今度の戦争状態突入で、それが倍額になったとしても、不自然では無いね。日本の新聞人とテレビマンも、海外報道ではBBCと同レベルの記事が書けるようでないと困るね。
サダム・フセインを「インティファーダのパトロン」だとしたBBC記事(2001年8月6日)は、BBCサイトで検索できるだろうね。パレスチナの戦争(と平和)に関心がある人は、それを一読しても損は無いだろう。どうも、日本のメディアを読むより得をすると言えそうだからね。

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