自爆テロがハマスなどイスラム原理主義過激派の“専売特許”でなくなり、むしろアラファト自治政府議長率いるファタハ系の「アルアクサ殉教者旅団」に主役が移っている点だ。実行犯は原理主義組織より格段に広い支持者層から選ばれている。さらに、パレスチナ側が「イスラエル撤退まで続ける」(ハマス・スポークスマン)などとして、米国などの「テロ非難」を意に介さない態度であることも、自爆テロが今やパレスチナ側の明確な軍事作戦として確立されたことを裏付けている。
2日付マアリブ紙によると、オスロ合意が成立した1993年以来の自爆テロは未遂も含め149件だが、うち81件が一昨年秋のパレスチナ騒乱開始後に集中。特に先月以降、加速度的に増加している。
戦争はテロである。パレスチナ人の爆弾テロだけがテロではない。イスラエル軍は正規軍による大規模テロを行っている。パレスチナ紛争は戦線布告のない戦争なのだ。
正規軍を持たないパレスチナ人は、何で祖国を守るのか?彼らにとっては自爆攻撃しか攻撃手段などないのである。その攻撃手段を奪われてしまっては、彼らには絶望しかないと思われる。この紛争は徹底的破壊をもたらすだろう。ブッシュは動かない。中国、ロシア、日本が連携して自治区攻撃中止を実現するとよい。早く止めなければならない。