【ニューヨーク31日共同】
米誌ニューズウィーク最新号(4月1日発売)は、ブッシュ米大統領のアラファト・パレスチナ自治政府議長への冷酷な態度は、4年前に同議長に面会を拒否されたことが発端になっているとの見方を伝えた。
ブッシュ大統領は昨年1月の就任以来、議長と会談しておらず、ホワイトハウスにも招いていないばかりか、友人には「議長をテロリストとみなしている」と話してもいるという。
大統領はテキサス州知事時代の1998年、米国の親イスラエル団体の招待でイスラエルを訪問。シャロン外相(当時、現在は首相)の案内で同国内を回り、イスラエルの歴史を学んだほか、空軍機の緊急発進なども見学。帰国後は「大きなインパクトを受けた」と語った。
一方でアラファト議長との面会は議長の「日程上の理由」で実現せず、将来の大統領候補として注目されていたブッシュ氏は訪問前に「議長とは会いたくない」と発言。訪問時にこの発言の真意を現地記者団に聞かれ、激怒する一幕もあったという。
同誌によると、議長については米政権内でも扱いが割れており、「自治政府議長として容認できない」とするのがチェイニー副大統領とラムズフェルド国防長官。これにパウエル国務長官とライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が反対している。
ZAKZAK 2002/04/01