【ナブルス近郊(ヨルダン川西岸)28日=久保健一】
イスラエル軍は28日未明、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスとジェニン郊外にある2つの難民キャンプに戦車などで侵攻、パレスチナ過激派の掃討作戦を開始した。激しい銃撃戦でパレスチナ警官ら少なくとも10人、イスラエル兵1人が死亡、100人以上が負傷した。
イスラエル軍がパレスチナ難民キャンプの中心部まで侵攻し、大規模な作戦を行うのは初めて。27日に起きたパレスチナ人女性自爆テロなどへの報復と見られる。兵士らは1軒1軒しらみつぶしで過激派摘発や武器押収を続けている。
軍は「テロリストの拠点」として作戦を正当化した。ナブルス近郊のバラタ難民キャンプでは、武装ヘリからミサイルも撃ち込んだ。
イスラエル軍は同キャンプの一般住民にナブルス市内への退去を認めており、掃討作戦をさらに激化させるのではないか、との懸念が高まっている。
(2月28日23:51)