ブラジル主要紙の23日の報道によると、化学兵器禁止条約に基づき査察などに当たる化学兵器禁止機関(本部ハーグ)の執行理事会は22日、米国によるブスタニ事務局長の解任提案を否決した。米国は臨時総会招集を求め、解任を再び提案する見通し。
イラクへの軍事介入を検討しているブッシュ米政権は、対イラク査察問題で対話路線を守る同事務局長の立場が不満といわれる。
解任提案には米、英、日本、ドイツなど17カ国が賛成したが、事務局長の出身国ブラジルのほか中国、ロシア、イラン、キューバが反対、フランス、中南米やアフリカなどの18カ国が棄権した。
同事務局長はブラジルの職業外交官で1997年就任。2001年5月に再選され、任期は05年まで。(共同)