03/23 15:48 連続爆発物事件で厳戒態勢 復活祭休暇前のマニラ 外信67
【マニラ23日共同】フィリピン・マニラ首都圏の連続爆発物事
件は二十三日、パサイ市内で八件目が見つかり、国家警察はイース
ター(復活祭)休暇を前に市民に不安感を広げ、アロヨ政権を揺さ
ぶろうとする反政府勢力の犯行とみて、同日、厳戒態勢を指示し警
戒している。
爆発物は十八日夜、最初に発見され、二十三日までにマニラ首都
圏の金融街や鉄道駅、乗合自動車の中など計八カ所で見つかった。
このうち七件は手りゅう弾や迫撃砲の弾頭に時限装置が付いていた
が、起爆装置がなく、そのままでは爆発しない状態だった。
これまで、死傷者は出ていないが、二十二日夜、首都圏マカティ
市の歩道橋に置かれていた手りゅう弾は、ピンを抜けば爆発する状
態だったため、警察は犯行がエスカレートしたとみて厳戒態勢を指
示した。
爆発物はいずれも茶色の封筒に入れられ「先住民連邦国軍」と名
乗る犯行声明が付けられていたが、実在しない組織名とみられる。
国家警察は(1)最近、和平交渉が中断しているモロ・イスラム
解放戦線(MILF)(2)反乱罪での裁判が近いモロ民族解放戦
線(MNLF)のミスアリ前議長派(3)横領裁判の中止を求めて
いるエストラダ前大統領派―などによる政権揺さぶりとの見方を強
めている。
(了) 020323 1548
[2002-03-23-15:48]