昨年9月の米中枢同時テロなどを受け、核の脅威による地球最後の日までの時間を示す「終末時計」の針が27日、2分進められ、終末を示す午前零時の7分前になった。
「終末時計」が動かされたのは、98年のインド、パキスタンの相次ぐ核実験の実施などを理由に零時9分前まで進められて以来、約4年ぶり。91年の冷戦終結後、針が進んだのは3度目となった。
「終末時計」を管理する米国シカゴの「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」誌は「テロ組織が核・生物兵器を保有しようとする動きが見られる」ことに加え、米国の弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約からの脱退表明、核軍縮交渉の停滞などを理由に挙げている。
「終末時計」の針は、冷戦時代の53年に米国が水爆実験をした時、2分前と零時に最も近づいたが、91年にはソ連崩壊で核戦争の危機が遠のいたとして17分前まで戻された。
しかし、95年の中国、フランスの核実験で14分前まで進められ、98年に9分前となった。(ニューヨーク共同)(毎日新聞)
[2月28日10時41分更新]